2017年11月27日月曜日

【陰隲録】功過格表170 嘘も方便→戒律を平然と破る仏という生き物 十善 いい人を紹介しよう㊼











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功格五十条(善行のプラス50項目)

・善行の結果として、お礼の金や物品を受けた物を除く

十善に相当する行為
◯一有徳人を薦引す



前世


前回の続きです。


①単純な因果応報説
②無意識ネットワーク説
③経験からのトラウマ説
④教育的説


と、色々ありました。
三番以降からです。


③経験からのトラウマ説


これは、催眠療法などの亜種の前世療法で良く使われる説です。
スピリチュアル系でも、よく使われる概念です。

どういうことかと言うと、例えば、過去生で、権力者になっていた。
んで、やりたい放題やった人生だったと。

しかし、晩年とか死後に、賢者モードになって、反省したとします。
※基本、前世系は、生まれ変わる間に、人生のテーマを客観視出来るような設定です。


そうすると、今世では、一切の権力に拒否感を持つようになり、ホームレスになったりします。

この場合、権力へのトラウマが、表面意識に認識として気づいているのか、それとも無意識にあって気づいていないかは、ケースバイケースです。

気づいていない場合は、理不尽な運命を呪うようになります。

しかし、催眠療法や、あるいは霊能者などによって、
「前世でこういうことがあって、そのトラウマが残ってるから、今世でホームレスしていたんだ!」
という展開になります。

この手の話は、そもそも、催眠や霊能者の言ってることが信用できるかという、根源的な問題があります。

当たり前の話ですが、まず、施術者が、適当言ってるだけという可能性があるからです。

しかし、こういう詐欺は問題外ですが、それでも、クライアントの問題解決には手法としては使えるのです。

基本、本当に前世があるのかどうかは、未知数の領域です。

死後の世界というのは、ブラックボックスなので、人間にはわからないのです。

しかし、臨床心理のテクニックとして、対象のクライアントの問題解決をする手立ては、前世というロジックを使うのは有効な手なのです。

外在化と言いますが、ビジネス用語で言う「視覚化」です。
対象をまず言語化、図形化することで問題の全体像や、構造を把握出来るのです。

何しろ、前世や霊能は、歴史と伝統のあるテクニックです。
長年、輪廻転生の概念が無かった欧米でも、現在は、積極的に、使われています。

今の問題は、過去世にあるというロジックは、人間には馴染み深いのです。
理由は、人間は何事にも理由をつけたがるからです。

作る側としても、そのストーリーの構築は、極めて容易です。
今の問題と、被せれば良いのです。

権力が嫌いだったら、過去生は王様や権力の被害者。
金儲けが嫌いだったら、過去生は金持ちや金の被害者。

今ある問題や境遇を、ひっくり返せばよいのです。

ちなみに、この隣接領域に、因果応報理論や陰徳思想があります。

カモとして来店してきた連中には、今の問題は、過去生の過ちから来ていると説明してやれば良い。

実際に、この手で儲けている連中は、古今東西、世界中にいます。

前世や先祖は立証不可能なので、とにかく、前世や先祖のせいにすれば良いのです。

基本、過去世や先祖はクレームを付けてこないので、容易に罪を擦り付けられます。

以前から、豊河は、宗教は「来世の空手形発行」する詐欺システムだと言っていますが、前世も同じです。



成仏


しかし、そうは言っても、前世を語る輩が、全員嘘つきかと言えば、そうでもありません。

当人としては、真面目にというかマジで、前世や霊が見えているキチガイ人も、いるのです。
ただし、その見えてる物が、本当に前世や霊かどうかは別問題です。

可能性としては、前世というよりはクライアントの記憶を読み取っているのでしょう。

変性意識状態では、集中力が増して、五感が増大します。

相手の微細な生体情報から、思考を読み取ることは、変性意識状態では珍しくはありません。

禅僧が、数キロ先の針の落ちる音が聞こえたりするのは、この集中した変性意識状態のせいです。

人間相手で、相手の思考がわかるのは、普通の状態の、顔色から判断することの延長上線にあります。

前回、何らかの媒体から情報が、ネットワーク的につながっている話をしましたが、要するに、それが認識出来ている人間がごくたまにいるのです。

人間の思考は、脳内で電気信号で処理されます。

現在の科学力でも、盲人の脳の資格野を電気信号で代用したり、マウスを動かしたりと、電脳の世界の入り口にまで至っています。

先天的、後天的にそれが可能な人間が世にいう霊能者です。
無論、電波と紙一重なので、精神病者との境目は微妙なところです。

で、クライアントの問題の構造を、過去の記憶を読み取って、脳に眠っている潜在意識の情報と混ぜて、脳内フィルターに通すと、前世話や霊として、再現されるのでしょう。

催眠療法は、催眠誘導された自分が見る情景であり、霊能は霊能者が見る情景ですが、どちらも同じようなもので、今の問題を構造的に視覚化した物です。

わかりやすく言えば、神社の人形や呪いの藁人形です。

前者は、紙の人形に、身体の悪いところをなすりつけて、処理します。
後者は、説明不要でしょう。

どちらも、問題を外在化させて、物理的に処理して、問題解決するという方式です。


詐欺と霊能者の中間のような存在で、ウソと分かってて方便(人助け)で、前世や霊を騙る方式も存在します。
※この例は、京極夏彦の憑物落としシリーズが分かりやすいでしょう。

例えば、葬式などはこの一例です。

別に、坊主からしてみれば、霊などいるわけないと認識していても、遺族がそれによって、満足出来れば、やる価値はあるのです。

実際に真宗系は、霊はいないという教義(みんな死んだら極楽浄土に直行するのでという理屈)で、葬式は生きている人のためにあるのだというスタンスです。

実際、プラシーボ効果で、問題解決してしまう可能性もあるのです。

前世や霊の解決にかこつけて、生活習慣や心構えを変更するよう誘導してしまえば、本人の問題はしれっと解決する可能性が高まります。

まあ、そうでなくても、貴方の前世はお姫様ですと言っておけば、クライアントは満足して帰ってくれます。

リアルの自分は、日本の平民でも、夢の中ではプリンセスになれるのですから、夢見るサービスとしては、悪くないのです。

で、詐欺はともかく、前世や霊の問題への、解決方法としては、基本、前世や霊を「成仏」させるのが、伝統的な基本です。




霊の成仏とかは、大体上記の画像のイメージですが、前世も大体同じです。

まあ、恐らく皆さんの知っているイメージと変わってないはずです。

催眠の前世療法だと、施術者の誘導で、前世の自分が癒やされて光へ帰っていくイメージを誘導させます。

まあ、要するに霊の成仏と同じです。

で、これが、本当にあることなのか、ただの妄想なのかは、ブラックボックスです。

要するに、そうすることで、問題解決出来ればそれでいいのです。

やり方としては、先の人形や呪いの藁人形と同じです。

問題を霊や前世に視覚化して、それを操作出来るようにするのです。

人形を川に流したり燃やしたり藁人形に釘を打ったりするのと、成仏は上の光の中に上げてやるのは、同じです。


無論、前世や霊などは、宗教なので、洗脳と紙一重です。
催眠中の法的ゴタゴタは、アメリカなどに多数事例がありますし、霊能商法の被害は、今も日本で多発しています。

まあ、要するに他人にあんまり、自分の潜在意識をまかせたくないということになります。

ITで言えば、自分のプライベートPCのログインパスワードを教えるようなものです。

ただ、上手な人だと、それであっさり問題が解決することもあるので、ここらへんは、縁というか運です。

本物(?)に当たるか詐欺師に当たるかは、運否天賦でしょう。

ちなみに、豊河は本物にあったことがありません。
※厳密に言えば、会ったことがあるのかも知れませんが、豊河の業は深い(たぶん)ので、問題解決したことがありません。

他人がダメなら自分でやるしかありません。

では、どうするべきか?



自分対策


自分の無意識領域を、他人にやらせるのはリスクがあります。

まあ、金がある人なら凄腕のプロに頼めばいいのでしょうが、医療問題と同じで、金持ちしか高度な医療を受けられないのと同じです。

しょうがないから、自分で治すのです。


で、やり方は簡単で、単純に、自分の過去世トラウマになっている分野の陰徳を積めば良いのです。

例えば、お金で失敗した前世があるならば、お金に関する陰徳を積めば良いのです。

前世で金持ちの時に、搾取をしたりして、それがトラウマになっていて、今世お金に縁が無いならば、普通に現世で恵まれない人間に慈善をすれば良いのです。

ここで、大事なのは、それを意識的にすることです。

基本、スピ系の前世療法だと、目的論的な人生設計があります。

具体的に言えば、人生に関して、一段上から、今世はこういう目的で生きますみたいな、人生設計を生前にしているのです。

上記したように、前世系の療法を見ると、生まれる前にそういう段階があり、人生のテーマを自分で決める話が良く出てきます。

大体、前世療法系ですと、そういう「設定」です。
生まれる前に、天界でそういう意思表明と目的性を持って、生まれてくるイメージです。

あとは、ハイアーセルフ(高次の自己)を引っ張り出してくると、そういうことを、上から目線で、言ってきます。

まあ、これが、上記したように、現在の問題の、臨床心理的な「見立て」として、仮想的に構築されたものである可能性は高いのですが、要するに、問題の根本には、問題に関する人生テーマが、からんでいるということです。

上記のお金の問題の人は、前世の反省から、「無意識的に」お金をばらまいたり、不幸な事故でお金を無くしてしまいます。
で、金が無い金が無いと苦しんでいます。

で、これへの対策としては、そのお金の流出を、「意識的に」行うのです。

元々、無意識の心理学(という怪しい学問)では、自分の深層心理が外部に投影されます。

つまり、お金が貯まらないとか、ゴタゴタで流出するとか、浪費してしまうとか、収入が低いというのは、無意識にそういうことを望んでいる意識があるということです。
※この場合だと、お金にトラウマを持っていて、お金を保持していたくない。金持ちになりたくない。という意識。

お金を入手すること、保持していることにトラウマがあるのです。
そのため、「無意識的に」お金を放棄して貧乏になってしまうのです。

そこで、対策としては、上記したように、他人に潜在意識をいじらせたく無い場合、自分でやる方法を考えます。
※信頼出来るプロがいるならそっちの方が楽ですが。

具体的には、「意識的に」そのトラウマを解消させてしまいます。

お金なら、外部からのイベントで無理やり放出される前に、慈善で寄付なり、神社仏閣に寄進なりして、使ってしまう。

闘争関連のトラウマがあって、今世で弱者として被害にあっているならば、他人を闘争から助ける慈善をする。

健康関連のトラウマや、学習・学問関連も同様です。

無意識は、自分が気づかなければ、外部からそれを教えてくれます。

要するに、今、現世で苦しんでいる問題は、因果応報であったり、過去世のトラウマであったりと、原因は、自分の無意識の発露なのです。

※フロイトの時代は、これが抑圧された性的なリビドーという解釈でした。

要するに、ストレス解消法なのです。


で、単純に因果応報よりはちょっと捻った形ですが、前世トラウマ系でも因果応報でも、結局、対処は同じです。

陰徳を実施するという対処は同じなのです。

例えば、中国の占術家では、血光の災(流血沙汰や事故)の運があったら、献血に行かせます。
事前に血を流すことで、災いを消去し、かつ陰徳を積ませて相殺させるのです。

原理はこれと同じです。

お金でも権力でも学問でも全部同じです。

過去生で何らかのトラウマが会った場合は、自分自身で、その分野に関して、自虐的になったり、それを、持たせなかったりします。
※前世が横暴な権力者だったために、反省して今世は権力を一切封印してホームレスとか

要するに、羹に懲りて膾を吹くの状況です。
はっきり言って、無意識はバカなので、こういうアホなことをよくやります。

無意識を無条件に崇拝する傾向が多いですが、こういうアホな極端をやるので、無意識など信用してはいけません。

前世の悪行で金を嫌いになった!
→今世は金を持たないようにしよう!

という無意識のアホな傾向が分かったら、金が自動的に抜ける前に、自分でとっとと陰徳として放出します。

そうすると、先程の献血と同じように、事前災害防止と陰徳で、一挙両得になるのです。

無意識は表面意識で認識したら、それは無意識でなくなります。

もっと言えば、こんなアホなトラウマが生成しているのは、要するに徳が無いからで、陰徳による対処法が効果があるのです。

また、この話は、前世の反省も兼ねているので、次の教育説にも絡んできます。

人生の学ぶべきテーマがある(という設定)のです。

次回は、この④教育的説を見てみましょう。


ちなみに、最近、わかったのですが、豊河は陰徳を世に伝えるという天命があったので、他力本願が通用しないという、嫌な命運の可能性です。
皆さんは、豊河のように回り道をしないで、陰徳に励みましょう。



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