2017年9月26日火曜日

【陰隲録】功過格表151 私の陰徳力は53万です。 十善 いい人を紹介しよう㉘












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そしてそれが、さらに陰徳になるという、好循環のスパイラルです。

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功格五十条(善行のプラス50項目)

・善行の結果として、お礼の金や物品を受けた物を除く

十善に相当する行為
◯一有徳人を薦引す



加速装置


人生の障害(土星)はどのように克服したら良いのか?

前々回からのテーマです。

まあ、所詮、障害(土星)が発生しているのは、単なる業なので、過去世の悪行の結果です。

陰徳で解消するのが一番良いのです。

のんびり過去世の悪行分、障害(土星)で苦しんでいれば、カルマは解消できますが、より返済までの速度を早めるには陰徳でさらに加速するほうがお得です。

どんな重い命運でも、陰徳を使えば10年でどうとでもなります。
軽いものだったら数年、一年くらいで楽勝です。

しかし、他の方法も加味すれば、さらに加速出来るのでは無いでしょうか?

世間一般で言われている障害(土星)対策法を見てみましょう。



IP



世間には、開運法がいくつかあり、科学的で無いのにも関わらず、悩める善男善女が救いを求めています。

神仏に縋ったり、方位や風水と言った術数だったり、色々と怪しげな開運法はあるのです。

しかし、問題は、これらの非科学的方法は、陰徳が元になっているということです。

例えば、戦国時代には兵法として中国由来の兵術、それも遁甲などの方位の術数は、結構ありました。
その中でも、武田や上杉などは、秘術を駆使して、神仏含めてガンガン使っています。

この術数は、武田を吸収した徳川も使っていて、大阪城の戦いでは、武田の遺臣の真田と甲州流同士で合戦していたりもします。

しかし、同じ甲州流を使っていても、武田は滅んで、徳川は生き残っています。

信玄などは死後、自分の遺体を諏訪湖に沈めて、武田の守護神にする術式を、遺言したにも関わらず結局、なされませんでした。

どんな優れた術数や呪法や秘儀を持っていても、陰徳が無いと、滅んでしまいます。

信玄のライバルの謙信は、同じような術数(越後流)を使っていましたが、軍神の名に恥じず、義の戦いばかりで、その後も上杉家は生き延びています。


武田家が滅んだのは、一般に勝頼が馬鹿だった説がメジャーです。
しかし、信玄に徳が無かったことが一番の原因なのです。

神仏だろうが術数だろうが、結局、見えない力を使います。
その力というのは結局、個人の業にからんでいるため、陰徳が無いと、効果が薄いのです。

特に、神仏はご利益の原動力に、陰徳、つまり個人の徳を使ってるっぽいので、余計に陰徳が重要なのです。

早い話が、陰徳は、ドラクエのMPだと思って間違いないです。
呪文を発動させる消費マジックポイントです。

ドラクエのMPは宿屋で寝ると元に戻りますが、リアルのIP(陰徳ポイント)は、減ると自動的には戻りません。

神仏召喚魔法や、術数魔法は、文字通り非科学的な魔法なのですが、それを使うには個人の徳が無いと使えないのです。

とよかわはじゅもんをとなえた!しかしIPがたりない!

こういうことです。

ちなみに、徳が足りないのにゴリ押しして、魔法を使うと、神仏ならぬ存在が徳を前借りさせてくれることもあります。

正規の金融が貸さないブラックにカネを貸す闇金のようなものです。

徳という収入が無いのに、出費を浪費するばかりですので、待っているのは破産です。


私の陰徳力は53万です。


まあ、とは言え神仏は文字通り、神様仏様ですので、熱心に拝み倒せば助けてはくれます。
特に初回は大抵助けてくれます。

しかし、問題はその後です。

神道の神でも、仏教の仏でも、要するに助けた後に、本人が変わらないと元の木阿弥です。

当たり前ですが、まともに戻ることが条件です。

例えば、今まで自堕落な生活をしていたら、ちゃんと働くだとか、悪行をバンバカしていたら改心するとかは、必要です。

そうしないと、次回は無視されたりします。
※もしくは神仏じゃない存在が出て来る。

いやいや、神仏に頼む前から、ちゃんと生活しているという人は、さらに陰徳を積む方向で行きましょう。

普通に生活していて、さらに陰徳を加えれば鬼に金棒です。

10年もやればどんなに酷い命運でも改善することが出来ます。
人生は長いのですから、10年などくれてやりましょう。
※実際はそんなにいらない。

さらに、もう10年加えれば、言うことはありません。
寿命でも富貴でも美女でも思いのままです。

これが本当の立身出世術です。

しかも、他の開運法に較べて、副作用が無いと来ています。

若い内からやっていれば、天下人ですら夢ではありません。
物語の英雄偉人にもなれます。

何しろ、10年毎に命運を改善していくのです。

フリーザ様ですら三段階の変身しか出来ないのです。
人生、80年だとしても、フリーザ様を上回る変身が出来るのです。



さて、障害(土星)を破る方法について、神仏や術数の話をしましたが、次回はさらに別の方法を検討してみましょう。

























2017年9月23日土曜日

【陰隲録】功過格表150 成仏という言葉がただの不成仏霊の浄化の意味にダウングレードしている昨今 十善 いい人を紹介しよう㉗











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功格五十条(善行のプラス50項目)

・善行の結果として、お礼の金や物品を受けた物を除く

十善に相当する行為
◯一有徳人を薦引す



三界火宅


人生の障害(土星)に対してどのようにすれば良いのか?

このテーマは開運という観点で見ると、色々興味深いテーマがが連鎖します。

そもそも、人生の障害と言っても、生物という観点から見ると、生きることは修羅道の戦いです。

適者適存の、弱肉強食の世界では、基本、殺し合いです。
人間社会のストレスに疲れた、人間が自然を賛美しますが、実質的に、人間社会以外の全ての生物は殺し合いをしています。

つまり、四方八方障害だらけなのです。

敵の他にも人間には色々と障害があり、健康が悪いだの、金が無いだの、ろくでもない領主がいるだのと、肉体的精神的社会的に、困難だらけです。

21世紀になっても、この問題はほとんど解決しておらず、今でも国家予算の半分は医療費であり、対外的に戦争や経済貿易の殺し合いの真っ最中です。

学校に行けば、受験とイジメがあり、社会に出れば、社畜奴隷です。

一歩外に出れば、車に跳ねられ、家に居ても、引きこもりだと追い出されます。

まことにこの世は、地獄で、三界火宅なのです。

要するに、何をするにしても、元々、この世はろくでもないところであり、記憶力の無い人間は、都合よく歴史データを忘れていますが、この世のシステムは苦であり、悪なのです。

まず、この世界の実相が、根底にあります。



自業自得


まあ、当然のことながら、開運などというキーワードで、このブログに来られたかたは、当然のことながら、何かしら人生に不満があって、いらっしゃっているわけです。

何も問題がなければ、開運などということには興味は持ちません。

で、根本的な解決策としては、まあ、このブログの趣旨である陰徳が対処法となります。

今の障害やら不満は、全部「苦」という一言にまとめられます。
この苦を受けるのは、要するに過去世の因縁です。

要するに過去世で何か悪事をやらかして、現世でこうなっているわけです。

もし、悪事をせずに善事を積み重ねていたら、今頃、この地球などという地獄には生まれてきません。

六道輪廻の上の世界に行って、何不自由なく結構な暮らしをしています。

政治家が記者会見で言う、「不徳の至り」は、政治家だけの言葉ではありません。

皆さんを含む、全人類の共通用語なのです。

皆さんが、今、地球にいて、こんな駄ブログを読んでいるハメになっているのは、全て皆さん自身の不徳の至りなのです。



神仏に至る道



そのようなわけで、不徳を解消する必要があります。
不徳の至りから、有徳の至りに至ればいいのです。

有徳、陰徳を極めれば、それは人間を超えて神へと至ります。

というより、元々、神とはそういう存在です。
神や仏は元々人間です。

阿弥陀如来や釈迦如来は、今でこそ、億単位の人間に崇められていますが、元々、人間です。
イエスだってそうです。

人間は生成途上の神であると、ヒトラーですら言っています。
劣等な人という種に拘泥してはいけません。
優等な神の種になるのです。
(危険思想)

海賊王などという低いレベルを目指してはいけません。
新世界の神になるくらいの勢いの志を持たなくてはいけません。
神道というのは神の道であり、神になる道なのです。

神社仏閣で神仏を拝むのは良いのですが、そこで終わってはいけません。
下克上を狙うのです。
神仏の地位に成り上がるのです。

死後などという悠長なことを言わずに、この生きた心身を、即イコール神仏に成り上がるのです。
これを、即身成仏と言います。

未来ではなく、現在。
現在進行系で、人間が神になるのです。
これを、現人神(あらひとがみ)と言います。
現人神は天皇の専売特許ではありません。



不徳だからこそ、問題が起きて、障害に苦しむのです。
有徳になれば、問題は解決し、障害は雲散霧消します。

今目の前にある、あらゆる困難は、過去の悪行の総決算です。

目の前にいる障害は、過去の貴方の悪行なのです。

しかし、とは言え、陰特は時間がかかることがネックです。
強力な陰徳をすれば、即効性はありますが、今まで溜まった不徳を消化するには時間がかかります。

陰騭録の袁了凡ですら、10年単位でかかっています。

しかし、続けることさえできれば、陰徳こそが一番の開運法であることは言うまでもありませんが・・・。

もうちょっと他の方法も模索してみましょう。

というわけで次回に続きます。











2017年9月21日木曜日

【陰隲録】功過格表149 ロジスティクスあげるよ(DBのエンディング風に) 十善 いい人を紹介しよう㉖













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功格五十条(善行のプラス50項目)

・善行の結果として、お礼の金や物品を受けた物を除く

十善に相当する行為
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南方は食料が豊富なので現地接収



しかし、考えて見ても、そもそも論として、なぜ有徳者を推薦しなければいけないのでしょうか?

よくよく考えてみても、誰が上に居たっていいような気もします。
そんなに、困ることなのでしょうか?

現代社会では、階級が均質化しており、人間の能力差がわかりにくい社会になっています。
昔だったら、識字率レベルの差異があったので、わかりやすかったのですが。

で、不徳者が上に立った場合を具体的に考えてみると、やっぱり結構な問題があるとわかります。

言ってしまえば、上に立つ者は、狩猟社会の行動原理から変わっていません。
共同体において、獲物を追うために、集団を指示しなければいけないのです。

ここにおいて、リーダーの優秀性は重要視されます。
獲物がいない、あらぬ方向に向いて進軍しても、待っているのは、餓死だけです。

戦略の失敗は戦術では挽回出来ません。
軍事用語で、目的地に向かうことを一般方向は○○!と言います。

方向さえあってれば、何とかなるものです。
しかし、不徳のリーダーはこの方向が間違っているため、集団を危機に陥れます。

要するに馬鹿を上に載せると、集団全員が死ぬのです。

先の大戦では、我らが神国ジャパンに牟田口閣下を始め、キラ星の如く、愚昧な英雄が出現しました。
馬鹿が国の舵取りを行うと、集団レミングスの如く、国が滅びるのです。






先程、戦術で戦略は覆せないという事を言いました。
大東亜戦争で言えば、アメリカと戦争するという戦略上の失敗を、神風特攻隊という戦術では覆せなかったということです。

ここに、命運、運命という物の非情さが存在します。

人間は無限の可能性を秘めた存在です。
神の分魂を受け継いでいる地上の支配者です。

しかし、その人間様は、動かせない大きな枠組みに制限されてしまいます。
戦術では戦略を覆せないように、人間は与えられた環境の中でしか動けません。

例えば、地球上に生まれれば、恒星間航行がメジャー化する時代まで、我々は、地球から出られないのです。

男女の性別も、国籍も大抵のことは動かせません。

今の時代はだいぶ緩くなってきましたが、それでも、圧倒的な動かしがたい制限の壁は大きいのです。

才能や根性や容姿や家の富裕など、生まれつきの壁は未だに存在します。

占星術では、この壁を、土星で象徴していました。

人生において、土星の壁は超えることが困難なのです。
※天才は土星を超えることが出来るので天才と呼ばれます。

土星は、昔はトーラー(聖書のモーゼ五書)の象徴でした。
つまり、人間が守るべき律法です。
当然、これは人間の枷となり、壁でした。

近代以前は、大多数の人間は生まれた地域から出ること無く、親の職業を受け継いで変わることのない仕事をしていました。

当然、拘束される土星の壁だらけ、というより壁しか無い人生でした。


のりこえネット


この壁は、当然、現代では相当薄まっています。
まだまだ、超えられない壁があると言っても、昔に比べれば雲泥の差です。

今、皆さんが見ているインターネットもこの壁を壊しているインフラです。

昔なら天才しか超えられなかった土星の壁をインターネットは、簡単に飛び越えていけるのです。

やがては、惑星間の壁や男女や国境の壁さえも、科学は乗り越えていくでしょう。

しかし、そうは言っても、現状にある壁は、乗り越えらないと、それはそれで困ります。

自分を不当に障害している邪魔者なのです。


次回は、どうやったらこの壁に対処出来るか、もっと考察してみましょう。













【陰隲録】功過格表148 リア充、世にはばかる。もちろん夜にもはばかる(性的な意味で)。 十善 いい人を紹介しよう㉕











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功格五十条(善行のプラス50項目)

・善行の結果として、お礼の金や物品を受けた物を除く

十善に相当する行為
◯一有徳人を薦引す



推薦してくれない



有徳者を推薦するのは、陰徳です。

しかし、ここにはある程度のフィルターがあります。

有徳者しか推薦の対象にならないことです。

一般に有徳だの器がデカイだのは、2つの意味があります。
人格と能力です。

必ず、両方を取得していることが条件で、片方だけだと、普通は有徳と言われません。

と言うより、もっとぶっちゃけて言うと、一般人が言う有徳というのは、善悪に関係ありません。

きちんと再分配出来る人のことを言います。

もっと言えば、大盤振る舞いしてくれる人です。

能力があって、たくさん稼ぎ、それを配下にちゃんと分配してくれる人のことを有徳者と呼びます。

善人がなけなしの金を寄付しても、有徳者とは言われないのです。

必ず能力(金を稼ぐ能力)が背景にあります。

で、この有徳者を推薦するというのは、当然のことながら、有徳者を排斥するとか、不徳な者を、賄賂を貰って推薦するとかそういう類です。

しかし、ここに、善悪では割り切れない人間の闇があります。

有徳者は勝手に推薦されるから別にどうでも良いのです。

有徳で無い者はどうなるのでしょうか?

誰も推薦してくれません。


ここが問題になります。




不徳非才






信長を本能寺の変で、下克上した明智光秀は、結局、秀吉に瞬殺されました。

敗因は、みんな(外の有力者)ドン引きして、乗ってこなかったからです。

ここの秀吉の中国大返しも兵法で言えば、遁甲を使っていて興味深い事例なのですが、まあそれはそれとして、明智光秀に人徳が全く無く、推薦されなかったというのが、敗因の一つです。




この、みんながノッてくれる人徳というのは、あまり陰徳に関係がありません。
ぶっちゃけ前世の徳如何です。

どうみてもクズやDQNが、人望を集めて大成することがよくあるからです。
漢の高祖の劉邦や、涼宮ハルヒなどがその例です。

人間的に最底辺のクズですが、容姿含めて、みんなが集まってくるのです。

この運は、要するに、人を集める運を持っているのです。
天から、この衆望の運を与えられています。

当然、私利私欲に使うと、後で徴税人に取り立てられますが、要するに人を集めて、天の仕事をする運命なのです。

で、話がそれまくっていますが、別にこういう例はどうでも良いのです。

徳があったり、衆望の才を持っている人間はどうでも良いのです。
天に操られるままに、勝手に世渡りしていきます。

しかし、大部分の人間には関係ありません。

99%以上の人間には無縁の話です。

そして、さらに下には、平凡を通り越して、不徳非才な者が存在しています。

大多数の人間のさらに下にいる真の低層階級です。


本来、陰徳が弱者救済ならば、このどうしようもない存在に対して、慈悲を垂れなければいけません。

真に救済すべきなのは、不徳非才の者です。
この連中を推薦してやらなければならないのです。



悪人正機


上記したように、有徳者やら才能のある人間とかはぶっちゃけどうでも良いのです。

勝手に、たくましく育っていきます。
放置していても全く問題ありません。

彼らはその逆境ですら、糧にして、成長していってしまうのです。


天に使われている人間は試練も多いのですが、それだけ天に愛さられているのです。
要するにほっといても問題ないのです。


強者は放置プレイしても大丈夫なのです。
しかし、弱者はそうはいきません。

不徳非才な者たちは、基本的に、弱者です。
環境という運や、生まれつきの脳の化学的分泌物の配合などにより、不徳非才であることを運命から強いられている存在です。

戦国時代やアフリカの山賊を、我々は、下に見ますが、彼らの環境では、盗賊になるくらいしか道はありません。
※そもそも、国家が盗賊なのですから。

イエスが娼婦や徴税人などの社会的弱者を救済したように、本来、救いが必要なのは、彼ら不徳非才な者たちです。

親鸞でさえも悪人正機を唱えて、当時の愚民をだまくらかして、布教に大成功したのです。

まあ、そんな彼らも、時代が進むと、今度は権威となって、また、別の社会的セグメントの人たちが社会的弱者となる堂々巡りをループするのですが、まあ未来のことはどうでも良いのです。

救えるのは目の前の人だけです。

徳川幕府を築いた、徳川家康は、人の才能を見抜く天才でした。
先程の漢の高祖の劉邦も、部下の韓信にこう言われています。
「陛下は兵を率いることができなくても、将に対して将であることができます(将に将たり)。これは天授のものであって、人力のものではありません」

不徳非才な者も、活用してこそ、初めて陰徳になるのです。


まあ、上記のように言っているとは言え、実際には、社会的弱者を生成しないような社会システムを作るのが一番の陰徳ですので、やはり有徳者を推薦する方が良いのかも知れませんが。
















2017年9月16日土曜日

【陰隲録】功過格表147 御父(ヤハウエ)、御子(イエス)はまだわかるが、聖霊という意味不明な存在 十善 いい人を紹介しよう㉔











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十善に相当する行為
◯一有徳人を薦引す



三位一体


推薦というのは、何かしらのコミュニティが必要です。
何らかの人の集合体である組織において、そこに推薦するという形をとります。

陰陽で推薦する人と推薦される人の二種類がいると言うことは、今まで言って来ましたが、さらに推薦先の場所が必要なのです。

つまり、陰陽では無くて、三位一体なのです。
(ちなみに、今、適当に三位一体という用語を使っています)

で、その推薦先ですが、当然、その推薦先組織にとって、有能有徳な人間を欲しています。

しかし、ここに、組織と有徳人の意識の矛盾が生じてくることがあります。




スケープゴート


どんな時代でもそうですが、倫理と生存は矛盾することが多いのです。

生存には他を殺して食うという絶対的な条件があり、それが倫理基準に引っかかるからです。

有徳人というのは、当然、有徳な人間ですが、それが有能な為政者とは限りません。

例えば、イエスや釈迦が推薦されて、為政者になっても、結果は、善意で敷き詰められた地獄へのデスロードです。

つまり、せっかくその組織に推薦したのに、徳が高すぎて返って害になるパターンです。

上記のイエスや釈迦などがそうですが、彼らは、自分の所属民族に酷いことしています。
元々は、民族単位の陰徳ポイントが溜まって、さあ待ちに待った英雄だ!と期待したら、口先だけの役立たずだったりとかです。

しかも、イエスなどは異端を創始して、後世のキリスト教で、所属民族のユダヤ人をボコボコにしてしまいました。

イエスという有徳人をユダヤ民族に推薦したら、徳が高すぎて、民族単位ではなく、人類全体へとシフトしてしまったのです。
※聖書を普通に見る限り、イエス本人はバリバリの民族主義者なのですが・・・。

早い話が、大企業の社長に推薦された有徳人が、いきなり発展途上国の難民を救おうとか世迷い言を言い出したようなものです。

基本的に組織のトップは徳が高くなければいけません。
が、高すぎても駄目なのです。

組織よりも大きなユニットの組織単位で行動してしまいます。
その結果、高確率で元の組織がスケープゴートになります。

イエスも釈迦も、自国民を滅ぼしていますが、後世の我々は、被害者を憐れむどころか、偉大な聖人の肥やしになったとしか、見ていません。

イエスは十字架に登って被害者ヅラをしていますが、一番被害にあったのは、後のキリスト教にさんざん迫害された、当のユダヤ人たちでしょう。

ユダヤ人のスケープゴートと等価交換で、イエスは人類を救済したのです。

釈迦も同様で、自分の民族国家の釈迦族は、消滅しています。

他にも、世界の大部分を支配したチンギス・ハーンのモンゴルは、今や栄光の面影もありません。



観音


このように、徳が高すぎる代表を召喚すると、その組織体がひどい目にあいます。

等価交換と言えば等価交換ですが、どちらかと言うと、謝金の前借りと言った方が良いでしょう。

実は、個人レベルでもこの類の話は結構あります。

例えば、日本人なら誰でも知っている観音菩薩。
俗に言う観音様です。

般若心経の観自在菩薩や、千手観音や十一面観音など、日本列島津津浦浦まで、見受けられます。

しかも、日本でも中国でも同様に、回りの迷惑を考えないウルトラマン並の大仏が立てられることも、しばしばです。

この観音様ですが、経典(法華経の観音経)にあるとおり、(阿弥陀如来の手下として)衆生のピンチに正義のヒーローよろしく助けに来てくれます。

そのため、苦しみが多いこの現世では、観音信仰が多いのですが、ところが、この観音信仰、大抵、宗派によらず、信者が言う、共通点があります。

一言で言うと、すんげー観音信仰の修行がハードだと。

修行というのは、別に、観音のハードな修行法が決まっているわけではありません。

まあ、仏は基本的に、衆生を助けてくれる存在ですが、信仰やお供え物を上げとけばいい他の仏(下のランクの天部とか)に較べて、菩薩はより高いレベルを信者に要求するのです。

要するに、お前が仏になれと要求するのです。
↓下記記事参照。

陰徳とお経 「助けて神様ー!」「お前が神になるんだよ!」①

陰徳とお経 「助けて神様ー!」「お前が神になるんだよ!」②




仏も菩薩とかになってくると、もう概念の化物みたいになってくるのです。

慈悲を一切衆生に与えすぎて、人間性とか無くしているのです。


要するに、他の仏が、水戸黄門みたいに助けた後、そのまま拝んでくれる信者でいてくれる程度の要求するのに対して、お前も仏になれと勧誘してくるのです。

まあ、仏になれと言われても、別に「友愛(政治用語)」されるわけでも、フランス人になるわけでも無いのですが、他の仏に較べてハードルが高い要求をしてきます。

ちなみに、菩薩よりもランクの高い如来とかは、普通に出家して解脱しろというレベルです。
実際、如来の一仏の釈迦如来はそのままです。

で、菩薩の言う仏になれというのは、観音菩薩のように、衆生救済をする正義のヒーローになれということです。

で、そのために、修行を課してきます。
徳が高い人間になるのは、徳が高いことをしなければいけません。
しかし、もっと短期間になるには、徹底的にハードな修行を積むぞ的な苦行を課してきます。

上述のイエスや釈迦が出た時に、等価交換で民族が消滅したように、何かしらの代償が必要なのです。

急激なレベルアップを実施するために、精神と時の部屋のように、集中的に徹底的なハードを修行をするぞということをさせるのです。観音が。

よく、主人公が短期間のレベルアップをするのに、隔離環境でハードな修行を積んでレベルアップするのと、全く一緒です。

観音菩薩の特徴として、衆生救済の仏を増産するために、仏(ヒーロー)をスパルタ教育で、育成させるらしいのです。

※ちなみに、私は、観音菩薩の上司の、阿弥陀如来の極楽浄土もその類ではないのかと疑っています。

今日の記事で述べたことは、要するに、徳が高い存在を生み出すということは、何らかの代償が必要だということです。

考えてみれば、陰徳自体がそうです。
陰徳をすることにより、陰徳者は少なくとも短期的には
損をします。
また、そもそも、陰徳の対象の不幸な人という負の存在が必要です。

この世は陰陽で全てが成り立っています。
徳が高い人間がいるということは、生み出すということは、この世界のどこかで、それだけ不幸になった人たち(徳が減った人たち?)がいることがいるということです。

観音経には、~なファイト一発、危機一髪の状況には、念彼観音力と唱えれば、観音が助けに来てくれると書いてあります。
逆を言えば、不幸な状況や不幸な人がいなければ、観音が来ることもなく、呼ぶことすらありません。

要するに観音が仕事が無くて、阿弥陀如来からリストラされてしまいます。

しかし、この世は、いつの世も、不幸な人は一定数以上いて、常に、観音を呼んでいます。

彼らという常連客がいなければ、仏は存在できません。

結局、何かが存在するには何かの犠牲が存在すると言うことです。

徳の高い存在がいるということは、その分、徳の低い存在が必要なのです。

ここらへんは、突き詰めれば、陰陽だけでなく、その上の太極や、空の世界になります。

真の開運もこの世界になってきます。

まあ、観音様は、般若心経の観自在菩薩ですので、この空の境地にも関係してきます。

慈悲と智慧が、仏という概念生命体の中核です。


2017年9月14日木曜日

【陰隲録】功過格表146 輪回のデスゲーム(ライトノベルのタイトルっぽく)  十善 いい人を紹介しよう㉓











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社会が悪い


推薦されるというのは、元々、本人の運です。

運が良ければ、推薦される。

しかし、わざわざ陰徳として、有徳者を推薦することが、条項にあるということは、要するにそれが成されていない現実があるということです。

個人レベルでみたら、能力があるのに推薦されないという運命を持っているということです。

単純に考えれば、単に過去のカルマで能力があるのに推薦せずに追い落とした人がいるとかの因果応報です。

しかし、こういう個人レベルの話と違って、明らかに、足を引っ張る民度のコミュニティ組織や地域や国家単位や時代が存在します。


有徳者が上に行けない社会というのは、その社会が駄目な社会であるということです。

賄賂と世襲と謀略で、人事が決まる社会システムが長持ちするかどうかは、歴史が証明しています。

その意味で、現代の難関試験の科挙システムを受け継いでいる官僚制は、人類が辿り着いた叡智のシステムです。

少なくとも無能な馬鹿が、運営している社会よりはよほどマシです。

※あえて言えば、その官僚の腐敗を抑止するシステムが無いことが、科挙システムを導入した時代からの課題なのですが。



上が悪い



小規模でも大規模でも、上に誰が推薦されるかどうかは死活問題になります。

不徳な者が上に行けば、その組織は滅びますし、個人も巻き添えを食らいます。

3.11の時には、当時の日本の指導者達の運が極めて悪かったことが、命運的に見るとわかります。

上に立つ人間は、個人の命運の良し悪しや徳の如何が、所属する組織全体の運命をわけるのです。

基本は、運の悪い人間は上に行けません。
まあ、当たり前の話です。

しかし、その組織自体の運命が尽きている時には、その運や徳が悪い人間が上に行ってしまうのです。

つまり、独裁者や売国奴が上に立ったから、対象組織が崩壊したという表の事象だけ見ただけでは実相ではありません。

その不徳な者が上に立つということ自体が、その組織の命運が尽きているのです。

駄目な社長が出るような会社は、元々、駄目な会社なのです。
駄目な首相が出るような国家は、元々、駄目な国家なのです。






自分が悪い




世の中の人間には命運的に、貴賎の差があります。
これは二種類あり、現世的な地位や金などの貴賎と、人格的な貴賎の二種類です。


トップが駄目な組織に入ってしまった。
格差社会の国に生まれてしまった。これは、運命で決まっていることで、どうしようもありません。

駄目な組織に入ってしまうような因縁を持っているということです。
運が良ければ、最初から駄目な国に生まれないし、駄目な会社に入社しないのです。

例えば、皆さんが日本国に日本人として生まれた時点で、すでに勝ち組(現在では負け組のカテゴリに入りそうな世相ですが)なのです。

生まれた緯度経度がずれて、朝鮮半島に生まれてしまったら、目も当てられません(半島へのヘイトスピーチ)。

よく、危機一髪で、難を逃れて、運がいい、自分は守られていると考えるシチュエーションが世の中の一般的解釈です。

しかし、厳密に言うと、これは間違いです。

本当に運がいい人は、はじめから危機一髪になるようなトラブルには巻き込まれないのです。



ある剣術の流派の後継者選抜で、道端で牛が暴れているシーンに対してどう対応するかという話があります。

候補者①は、颯爽と、牛を取り押さえました。
候補者②は、ひらりと身をかわして牛の攻撃を避けました。
候補者③は、牛を見るや、くるりと方向転換してその道には入らないで、別の道を進みました。

選抜結果は、③が合格したのです。

このように、運がいい人間ははじめから災難に遭いません。

ある意味、世襲制で、推薦されるまでもなく、初めから地位名誉財産を受け継いでいる人間こそが、最も運がいいのです。

有徳者を推薦するされるという時点で、すでに運が悪い、不徳な存在なのです。



ループ


まあ、とは言え、生まれてから何の問題もないというのは、希少過ぎて存在しません。

世襲制で何の苦労もない人間も、それなりに悩み苦しみがあるのです。

ここに、人間の存在の矛盾があります。

戦争や飢餓や格差やら差別やらで、懲りた世代が何とか頑張ってそれがない社会を作っても、次の世代は、生まれた時からそれが当たり前のため、ありがたみがわかりません。

で、結局、台無しにしてしまい、また、戦争や飢餓や格差やら差別をリスタートしてループするのです。

この台無しにした世代も、前世でそれなりに陰徳を積んで、今世では恵まれてきた運命を持った世代ですが、それがために、苦労を知らず台無しになってしまったのです。

ここらへんの矛盾は、人類の業ですので、何千年も繰り返してきました。
今後の科学技術で何とかするしか無いのですが、個人レベルではどうなのでしょうか?

輪廻の輪をぐるぐる廻るということは、上記のプロセスをクリカしているということです。

苦労して陰徳を積んで、上に上がっても、その果報が尽きたら、また落ちてリスタート。

延々と、穴をほって埋める拷問に近いのです。

この無意味なループは、アガリがあるのか無いのかがまず問題です。

そして、アガリの条件は何かということです。

人間は、この輪廻転生の三千世界の中で、延々と大規模デスゲームの参加者を強いられています。







各宗教では、それぞれがこのデスゲームについて説明してアガリについても説を出しています。

しかし、どれが正解かは、最終的には個人の判断するしかありません。

しかし、少なくとも、好き勝手生きて、アガリということはどの宗教も言っていません。

陰徳は、どの宗教も推薦する最低必要条件です。

正しい、正解がわからなくとも、最低限確実に必要な代物ですので、遠慮なく陰徳を実施して下さい。

もし、輪廻転生を数巡しても、陰徳はアガリに関係無かったということがあったら、クレームは、陰騭録の著者の袁了凡にご一報下さい。
ちなみに、豊河は悪くありません。
悪いのは袁了凡です。(責任転嫁)
皆様、クレームの宛先をお間違えないようにして下さい。



2017年9月10日日曜日

【陰隲録】功過格表145 一番ラッキーな人生は世襲でのうのうと生きることという身も蓋も無い現実  十善 いい人を紹介しよう㉒











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その事例が、他の閲覧者様の、新しい積善改過の参考となり、
そしてそれが、さらに陰徳になるという、好循環のスパイラルです。

【開運講座:陰隲録・功過格/袁了凡】のシリーズ記事一覧はこちら



功格五十条(善行のプラス50項目)

・善行の結果として、お礼の金や物品を受けた物を除く

十善に相当する行為
◯一有徳人を薦引す



世襲制




推薦の歴史は、そのまま人類の政治システムの立身出世のシステムです。

権力システムの歴史と言ってもいいでしょう。

人類の歴史は、基本、軍事力(暴力)による歴史です。
強力な軍事力を制する存在が、そのまま権力者となりました。

暴力で権力を掌握した為政者は、そのまま世襲制を望みます。
自分の子供を王位につけたいのは親の心情です。

また、実力で次の王位を争うと、戦争になるという面もあります。
特に、王の子供がたくさんいると、兄弟間でバトルロワイヤルが始まります。

アレクサンダー大王は、後継者に一番強いやつという条件を出しましたが、その結果は歴史が示すとおりです。

世継ぎ問題は、ほぼ例外なく、人間の権力システムで発生し、洋の東西、古今を問いません。

その結果、王の長兄が後継者。
このルールがどの文明圏でも共通しています。

統一王朝が出来ない連合部族などは、持ち回りで王を排出しますが、それも時代が進めば統一国家になり、上記のルールになります。

日本でも古代は、ゆるやかな部族の連合体として、大王を排出していた時代があります。
しかし、文明が進み日本が統一されてくると、世襲制の長兄男子のシステムとなりました。

しかし、これは、あくまで組織のトップの話です。

対象コミュニティが膨らんでくると、単純な世襲では経営できなくなってきます。


乱世


高貴な家は、資本力があるため、子供に有用な教育を受けさせることが可能です。
庶民が識字率さえ怪しい中、帝王学を課することが可能です。

そのため、世襲と言っても、親の仕事上のノウハウや教育を受けられるため、実力的な面から見ても、あながち、おかしなことは起こりません。

しかし、世襲制のデメリットは何と言っても、身分制の固定です。
成り上がりは成り上がりで根性がひねくれている存在は多いのですが、身分制の世襲も問題児は多いのです。

飢えたことのない人間には金の大切さは理解できないし、差別の悲惨さは理解出来ません。

21世紀の今ですら平然と、収奪経済論理がまかり通っているのですから、近代以前の社会ではなおさらです。

これが進むと、民への搾取が恒常化し、結果、天災と内乱や外患が発生します。
国が滅ぶお決まりのコースです。

単純に、国家システムが数百年も長持ちしないということも上げられますが、システムと人が固定的なのは、そのまま時代に対応出来ないということと同義です。

これは、平時よりも乱世のほうが明確化します。
世襲にこだわっていると、戦争に負けてしまうからです。

現在でも企業や財閥がこれにあたります。
無能な跡継ぎは排斥されるか、組織が滅んでしまうのです。

しかし、少なくとも、跡継ぎが馬鹿でも、有能な人間を招聘するシステムがあれば、まだなんとかなります。

そこで、有能な人間を下から抜擢するシステムが必要になってきます。

貴族制度の時代では、トップ以外にも、下の行政機構も全部世襲制ですが、それでも実務担当や補佐役は、世襲にしないシステムが採用されてきました。

史記や三国志や日本の戦国時代では、この手の下からの有能な人間が数多く出てきます。

彼らは、平時では身分の低い、一生芽が出ることの無かった存在ですが、乱世では、頭角を発揮することが出来たのです。

しかし、これはあくまでも乱世の非常事態です。

平時では世襲制の障壁を突破出来ることは出来ないのでしょうか?



科挙


古代中国では、君主が、在野の賢人に王位を譲る(ふりをする)禅譲の茶番劇が良く行われました。

儒教の教義に、昔そんなことがあったよという話があるからです。

当然、有史上、そんな実際例は中国史になく、あったとしても、それは、旧王朝に新王朝が、軍事力で無理やり禅定するという例くらいです。

しかし、こんな茶番劇をやっている中国でも、マシなシステムを発明しました。

科挙システムです。

隋唐の時代からあったこのシステムは宋の時代以降に有効化されて近代まで続きました。

身分ではなく、能力、それも試験というIQで官位を決めるという、実力主義システムは、近代西洋の知識人ですら絶賛したシステムでした。

まあ、実際には、受かるくらいの勉強が出来るのは上流階級だけだとか、内容が実務と乖離しすぎて、現実に対応出来ないといかの弊害がありましたが、それでも、現代社会も、官僚の選抜に科挙システムを採用していることから見ても、中国の先進性が伺えます。

今のような多様な金融投資の商品が無かった時代、庶民の一発逆転の方法は、科挙に受かることでした。

そのため、一番の投資は、勉強です。
具体的には、一族で優秀な子供に投資するのです。
その子供が科挙に受かれば、一族みんな引っ張り上げてくれるのです。

中国人は(今でも)公金と私金の区別がついていない連中ですので、士大夫階級となれば、その権勢や資本は「日月すら動かす」レベルです。

今でも中共で、汚職の金額が、天文学的な金額が報道されるのは、これに依拠しています。


三点セット


ここんところ、何回か紹介していますが、

1に宿命、2に運、3に風水、4に積陰徳、5に読書
※遁甲の本だと、風水の代わりに遁甲(兵法の方位術)を置いています。

開運の順序は強力順に上記になっています。

我々が実際に出来るのは、4以下の陰徳と読書(努力)です。

科挙システムは、現代でも試験という形で残っています。
実際は、家の経済力や教育力に左右されますが、逆を言えば、大人になった後は、自己責任と言えます。
※厳密には教育時の習慣に左右されるのですが。

試験に受かって高収入を得るには、開運と同じです。
陰徳と読書(努力)です。

科挙の時代には陰徳が重要でした。今でも同じです。

↓参考記事


【陰隲録】謙虚中るに利あり⑩ 新世界の神不要論



開運しようと思ったら、陰徳と読書(努力)しかありません。
ちなみに、読書(努力)とは情報量のことです。

例えば、このブログ自体が読書です。
陰徳という方法をこのブログで知ることが出来たならば、知っていない人と比較して、武器を持っているといことなのです。
知は力なりという言葉の通りです。

医学や栄養学や脳科学の知識があれば、毎日運動するとか野菜を食べるとか瞑想するとかの、親の小言のようなことも、正しいとわかります。

この知識(情報)があるかないかで人生はだいぶ変わります。

陰徳と読書(努力)と、ついでに3の風水(神社仏閣や神仏)の三点セットで開運出来なければ、それはもう命運のレベルなどで、どうしようもありません。
※しかし、正直、そこまでの人は、まずいないと思いますが・・・。



まあ、一番の試験というかフィルターというか選別は、死んだ後と生まれる前の段階です。

古典的に閻魔の前で裁きを受けるところです。
今までの人生の一大総決算の瞬間です。

この瞬間に比べたら、生前の試験とかは、余技に過ぎません。

ここでガッツリ決まった人生のスケジュールを、命運と言います。
後天的に開運出来るのは、三割くらいと言われています。
※頑張って三割ということです。何もしなければ10割です。

まあ、生まれてしまっては仕方がないので、我々は、後天的な開運と、死後の果報のために、陰徳を積むしかありません。

この駄ブログが、その一助になれば幸いです。



2017年9月9日土曜日

【陰隲録】功過格表144 教養が無い秀吉は歴史の教訓を学ばず豊臣家を滅ぼしたが、その歴史は後世の教訓になるという皮肉 十善 いい人を紹介しよう㉑











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功格五十条(善行のプラス50項目)

・善行の結果として、お礼の金や物品を受けた物を除く

十善に相当する行為
◯一有徳人を薦引す



愚民化教育


愚民教育の歴史は前回お話した通り、太古からあります。
まあ、もともと識字率の低い時代です。

ましてや奴隷制があった時代、教育する必要すらありません。

ベーコンが言っているとおり、知は力です。

人間は知というスキルを持ったチート生物がゆえに、この地球上で覇者となりました。

知のスキルがなければ、未だに人間は木の上で暮らしていたでしょう。

そして、力である以上、かならず陰陽のリスクが裏にあります。
知を極めた成果である文明は、もはや自分たちを滅ぼすまでに至り、果てはこの星さえもいずれ消滅させるレベルまで至ります。

力に責任や資格が伴う以上、知に制約がかかっていたのは無理はありません。

愚民化教育や奴隷というと、今の倫理観だと問題がありますが、公的な倫理が共有されていない以上、仕方の無い面もあります。

わかりやすく言えば、国家の共有概念が無い、戦国時代のようなものです。
愚民化教育というのは、他国に自国のテクノロジーを流出するのと同義語です。

今の時代は、国民に教育を与えることが、富国強兵になることにつながる時代ですが、昔はそうでなかったということです。

移動手段が限られている時代では、各国や村単位が世界全体です。
教育を与えてしまうと、下克上が起きてしまうということに繋がります。

要するに、知というのは今の銃器扱いの兵器なのです。



禁令


例えば、開運の術は、前回も言いましたが、昔から、
1に宿命、2に運、3に風水、4に積陰徳、5に読書

※遁甲の本だと、風水の代わりに遁甲(兵法の方位術)を置いています。
となります。

1と2はうまれついても物ですが、3の風水や遁甲は、昔なら国家の機密事項の禁令です。
中国では、九族に至るまで殺されます。
毛沢東の父親は風水師でしたが、だからこそ中共は風水を弾圧していました。

日本ですら、徳川幕府時代には兵術である奇門遁甲を学んだ人間は一族郎党に罪が及ぶレベルの扱いでした。

実際、徳川も戦史を見ると、甲州流の兵法である遁甲を使って戦に勝っていたので、敵に使われると優位性がなくなってしまうからです。

私もこの甲州流を習っていましたが、関ヶ原の戦い大阪の陣などで使われている技術を習った時には、現代教育を受けた豊河ですら、これは迂闊には公開してはならないと思ってしまったくらいです。

国家内だけではありません。
基本は敵国や帝国内の植民地に、これらは適用されます。
分割統治はもちろんの事、愚民化教育や軍事力の禁止は基本です。

先の大戦で日本は負けてアメリカの植民地になっていますが、愚民化教育以上に、軍事力の制限があることは、周知のとおりです。

およそ、国家間であろうが、国家内であろうが、下々に教育を与えたり力をつけさせるのは、為政者はしたがらないのです。


ハートマン軍曹


では、開運にはどうすればよいのでしょうか?
4の陰徳と5の読書(努力)しかありません。
あえて言うならば、神仏や3の風水(パワスポの神社仏閣)があります。

陰徳はこのブログでさんざんやっているので今更ですが、
5つの開運事項は、そのまま国家が下克上を防ぐために、禁じた開運なのです。

風水も遁甲も愚民化と同じで、下々の者が勝手に開運してしまわないように禁じている代物なのです。

まあ、厳密に言えば、昔のように積極的に弾圧しているのでなくて、放置プレイですね。

今の時代、陰徳など化石同然の概念ですし、読書(努力)にしたって、昔と違って自己責任扱いで、真面目に尻を叩いて強制してくれないのです。

陰徳は我々が出来る、開運としては最高レベルの代物です。
そして、陰徳は、(恐らく)神仏が我々を助けるための条件(通貨)なのです。

メガテンで言うところの魔界の通貨のマッカなのです。

で、神仏が何をやってくれるかと言うと、開運のための条件のスキルやレベルの習得のさらにその条件の環境や努力の整備です。

わかりやすく言うと、

神仏「開運したいの?じゃあ、金(陰徳)出しなよ?あ、持ってるねOK、OK!じゃあ、ゆるふわコースでレベルアップさせて上げるよ」

もしくは、

神仏「開運したいの?じゃあ、金(陰徳)出しなよ?あ、全然足りないじゃん!OK、OK!じゃあ、ハートマンコースでレベルアップさせて上げるよ」

こんな感じです。

ちなみに、当然、高いレベルアップに至るには、よりハードなコースになりますので、陰徳が多少あったところで、修行するぞ修行するぞ徹底的にハードな修行するぞになるのです。




ここらへんの調教プレイは、宗教業界ではほとんど常識レベルです。

釈迦が「苦行すんなよ」と言ってて、神仏は苦行が大好きで徹底的にハードな苦行を課してきます。
徳が少なければ少ないほど、開運するには、徳が足りない分、苦行しなければいけません。

陰徳を積めば、読書(努力)を含めて、よりインプットの量と質を上げられます。
成功の成否は、情報量です。
開運の五法の最後に読書があるのはそれが理由です。

成功開運する人はみんな読書しています。

ある意味、この今の日本国に生まれた時点で、すでに皆さんは、前世の果報により好条件な状態なのです。
近所の図書館だろうが本屋だろうがブックオフだろうが、ネトのアマゾンだろうが、いくらでも本が手に入る時代です。

今の皆さんがいる状況は、前世の皆さんが、死んで得られた極楽浄土なのです。

この機を逃してはなりません。

無論、悪人が読書をして成功しても返ってカルマを積むだけですが、善人が成功する分なら構わないのです。
また、読書は善人が悪人から身を守る術を教えてくれます。

陰徳を積みながら読書し、成功してさらに陰徳を強大に積み、死後は天界に行き、神になるのです。

それこそが最大の開運法です。
現世の苦境など、地獄での苦境に比べればぬるま湯です。
地獄行きを回避することこそが、最大の開運法なのです。




2017年9月7日木曜日

【陰隲録】功過格表143 労働者も処女も初物が良いという悲しい現実 十善 いい人を紹介しよう⑳











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・善行の結果として、お礼の金や物品を受けた物を除く

十善に相当する行為
◯一有徳人を薦引す



愚民教育の歴史の闇は深い



世の中は全て相対的な陰陽の法則で成り立っています。
推薦される人間と推薦する人間が陰陽でいるように、前回の帝王学の裏には、愚民教育が存在しています。

この愚民教育の歴史は深く、諸子百家の老子でさえも、推奨しています。
知恵を持たせると民はろくでもないことをするというのが、老子の主張です。

そもそも、人類がエデンの園から蹴り出された理由自体が、この愚民化からの離脱でした。


【聖書を読んでみよう!】創世記① 創世記エヴァンゲリオン ~エデンの園追放~





転職者


配下の人間に余計な知恵をつけさせたくないのは、神も権力者も同じです。

理由は、奴隷は従順でないと扱いづらいからです。

大抵において、企業は中途入社の人間を採用をためらいます。
中途入社の転向組は、その経験値やレベルに関わらずに忌避されるのです。

その理由は、「転職」という経験値から、余計な知恵をつけているからです。

要するに、転職者は、「この会社を辞めることが出来る」という、企業にとって厄介な思考回路を具備しているということです。

これは、兵法で言う「背水の陣」と同じです。
兵士を逃げ場を無くして獅子奮闘させる兵法です。

しかし、転職組には、この兵法は効きません。
彼らは、企業が待遇を悪くさせれば、辞めることが出来るという経験を積んでいるからです。

この会社しか知らない生え抜きの社員は、多少、労働環境が悪くても転職組よりは、耐えることが出来ます。
理由は、転職という行為を概念では知っていても経験したことが無いため、二の足を踏むからです。



読書


このシステムは、人間の営みのほとんどに応用できます。
例えば、家族の枠組みでもそうです。

離婚経験がある人間は、無い人間よりも、ストレスに対する抵抗値が低いでしょう。
気に入らなければ、離婚すればいいという経験値があるからです。

ブラック企業やDVは、システムが良く似ています。
所属者は、他の世界を知らないため、そこが普通だと思ってしまうからです。

他の世界を知らないということは、上記のように逃げる選択肢を持てないリスクがあります。

そのために、学問(学習能力)の力は必要なのです。

自分の所属環境が普通ではないということを知識として知っておくだけでも、選択肢の幅は違います。

脱サラしたサラリーマンがラーメン屋を始めるのも、彼らは脱サラ起業がラーメン屋くらいしか知らないからです。
情報の量は、選択肢の量です。

幸い、現代社会は、情報の入手に事欠きません。
風水では、開運の要素として、
1に宿命、2に運、3に風水、4に積陰徳、5に読書
という効果の高い順番を言います。
※遁甲の本だと、風水の代わりに遁甲を置いています。

要するに運命が一番高いけど風水は効果が他の開運よりも大きいよと言いたいわけです。
4にはこのブログのテーマの陰徳がありますね。

で、問題は5の読書です。

中国社会は科挙システムがあったので、貧乏人でも読書して科挙に受かれば人生一発逆転が可能でした。
それも反映していますが、実際、読書は、知識を増やして、人生を、開運させる効果があります。

東大や司法試験や国家キャリア試験に受かることを考えればわかると思います。

また、人生に役立つノウハウや知識などは、今の時代、本を読むだけでも相当学べます。

読書は、陰徳には及びませんが、開運効果としては、上位に来る代物なのです。


そして努力論


で、これが悲しいことに、自己責任論の極北である努力論に関連します。

厳密に言えば、陰徳さえやっておけば、努力はいりません。
しかし、もっと厳密に言うと、開運するに当たって、結果として、強制的に努力させられてしまうのです。

理由は、現実問題として、どうしても開運には労力が必要だからです。

例えば、読書が開運の要素ですが、それなりの地位に登るのならば結構なインプット、読書量が必要です。


ただし、この陰徳による努力を強いられているんだ状態は、辛くはありません。
苦というのは、因果応報の悪行の結果ですので、陰徳による結果の努力状態は、むしろノリノリで快適な努力になります。

ドーパミンが出ているか否かで、同じ労力や努力でも内面は全く違います。
成功者の伝記などには彼らの超人的な労力や努力がありますが、彼らにしたら、別に好きでやっていることですので、不幸でもなんでもないのです。

そして、そのブラック企業も真っ青な労働時間、勉強時間の結果、スキルやインプット量と言った経験値が溜まってレベルが上がり、開運するというフローなのです。

努力と一言に言っても、結局、努力出来るか否かは運によるものです。

そして、それは陰徳如何によります。


愚民化の話がいつのまにか努力論になっていますが、次記事はもうちょっと愚民化の話を進めましょう。