2017年3月19日日曜日

【陰隲録】功過格表㉖ 成金はなぜ改心すると孤児院に寄付するのか? 五十善 。養子を育てよ⑤




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そしてそれが、さらに陰徳になるという、好循環のスパイラルです。



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功格五十条(善行のプラス50項目)
・善行の結果として、お礼の金や物品を受けた物を除く

五十善に相当する

◯一の倚るなきを収養す。




【養子になるにも競争社会】



養子制度は、表向きは、双方に利益がある制度です。


貰う里親の方は、事情により、自分の子供に縁が無い状況です。

つまり、子供が欲しいと言う需要がある訳です。

貰われる子供の方は、庇護者を得たいという需要があります。

この時点でお互いにWIN-WINな関係なわけです。


需要と供給が一致すれば、取引は成立します。

その後は、通常の家庭とは違うかも知れませんが、親子の関係が続きます。

基本、養子を貰おうという両親は、ある程度の社会的地位や資産、つまり金銭的に余裕がある階層です。

現代社会の、底辺層の子供よりも幸福な子供時代を送れる可能性は高いのです。


さらに、せちがらい話ですが、孤児を引き取る際、孤児側にも、選別のフィルターを通されます。

養子や頭脳や身体の健康、素行など一定以上のレベルの子供が選別されます。

そう言った意味で、やはり他の家庭の子供よりは、成長時や成長後において、問題は少ないでしょう。


そういった意味で養子とは、お互いに利益のある取引です。

両者が幸福になれるような関係は、そうあるものではありません。

さらに、陰徳になるのですから、もし皆さんが、ある程度の資産があって、子供がいない場合は、実施を考慮してみてもよいでしょう。




すでに子供がいる場合、またいなくても家に養子として入れたくない場合でも、孤児院の経営や寄付や協力は可能です。

昔から、慈善家や成金がやるのは孤児院の寄付です。

フィクションでも悪党や強欲資本家が、改心したり、死ぬ間際になったり、こっそり裏で慈善したりするのは、大抵、孤児院です。

まあ、彼ら自身も孤児院出身で成り上がったと言う設定があったりしますが。

皆さんが、陰徳のために何かしたいということであれば、孤児院関係も考えてみても良いでしょう。

また、資産が相当あるならば、新しく孤児院(児童養護施設)を、建てて見て下さい。

当然のことながら、需要に対して供給は不足しています。





【問題点】


養子や孤児院に関わる問題点は、当然、多々あります。

引き取り先での、虐待やレイプ。

引き取り後の夫婦に子供が生まれた場合なども元孤児の立場は微妙になります。

また、逆に引き取り先が被害にあう場合もあります。


養子の供給元の孤児院の人権侵害も、もう昔からのことです。

公的な学校ですら、イジメなどが存在するのです。

孤児院ではなおのことです。


もし、皆さんが成功して、資産を孤児院や養子関係に使いたいという場合はここらへんも十分加味して下さい。

皆さんの善意が、悪意に使われるという悲劇を防がなければなりません。

例えば、孤児院を建てるのならば、内部のトラブル対策はちゃんと取るということです。



児童養護施設のWIKIのページ
でまとめられているだけでも、うんざりするほどの問題点があります。


5 問題点と課題
5.1 職員による施設内虐待
5.2 隠蔽体質
5.3 子どもの人権侵害
5.4 運営体制問題
5.5 児童間での暴力・性的いじめ
5.6 被措置児童等虐待届出等制度
5.7 世間の無関心・無理解
5.8 職員の資質・定着率
5.9 職員の配置基準問題
5.10 生活圏の狭さ
5.11 家族再統合問題
5.12 退所後の生活設計困難
5.13 大舎制中心の社会的養護制度の在り方


皆さんの善意で孤児院を建設、寄付したとしましょう。

しかし、その孤児院は、人身売買の供給源だったなどというオチの無いようにして下さい。


とは言え、孤児を救うというのは、尊い行為です。

これらの問題のリスクを加味しても、十分、陰徳になります。

さらに良いのは、経済変動や、戦争や天変地異などで、こういう孤児を大量生産しないシステムを構築するのが、一番良いのですが。

ぜひとも、陰徳で成功して、さらに大きな陰徳を形成するのに、孤児を「利用」して下さい。

お互いにWIN-WINな取引を、成立させましょう。







さて、前回の項目が長かったですが、今回は短く終わりました。

いや、厳密に言えば、大分はしょったのですが・・・

例えば、孤児の各問題は一つ一つ列挙していると終わりませんので・・・。


まあ、ともかく、次の項目に移りましょう。

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