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馬鹿になれと説く愚民化政策。
しかし、本当は馬鹿になることこそ、正解なのである。
Let it be.
全てはあるがままに
はもう古い。
Let it be fool.
全ては馬鹿のままに。
脳筋
基本的に、宗教は、知性主義と反知性主義が同居しています。
宗教セグメントには、必ずこの2つの矛盾したテーマが内包しているのです。
厳密に言えば、宗教に限らず、どこの業界もそうなのですが、
創業期は、脳筋(脳味噌が筋肉という反知性主義)が多いのですが、
泰平期は、育ちの良い頭の良さが重要視されます。
具体的に言うと、学歴の高い秀才が入ってきます。
宗教も同様です。
基本、創業者は、反知性主義の脳筋です。
これはイエスや釈迦も同様です。
当たり前の話ですが、仏教でもキリスト教でも今の膨大な経典や神学は、後世に作られたものです。
イエスは大工のこせがれですし、釈迦に至っては酒池肉林生活を送っていたボンボンです。
彼らの言動は普通に、後世の複雑怪奇な神学と違って、脳筋な権威への反逆的行動と、素朴な説法です。
当時の支配宗教への反逆的な脳筋的批判が、メインです。
大抵の宗教は、神がかりの基地外のおばさんがシャーマンとして神の言葉を語ることから、登場します。
もちろん、大概は、このまま終わるのですが、そこに、頭のいいブレーンがつくと巨大化します。
さらに、教団がでかくなると、高学歴の信者が集まって、象牙の塔に篭って、複雑怪奇な神学を構築するのです。
ただ、時代の流れはどんどん変わるので、やがて権威科して、かつて自分たちの開祖が批判したような時代遅れの硬直した教義となります。
そうすると、開祖のような脳筋が現れて、批判し始め、それが大きくなると、新しい宗教を立ち上げてしまうのです。
(宗派の内部からの独立も多い)
基本、宗教の歴史はこのようなものです。
脳筋とインテリの寄せては返す波のように繰り返さ得れるのが、宗教史です。
脳筋マーケット
大抵、その復古主義の、脳筋の開祖の、言っている内容は、驚くほど、同じです。
神に戻れだの、
今の教団は腐敗している!だの、
ガチガチの戒律よりも信仰心の方が重要だろ!だの、
権威化して権力者と結びついた!だの、
教団は救われない弱者を放置している!だの、
とか、古今東西、テンプレ化しています。
要するに、教団が権力化して保守化すると、救済対象に漏れる階層が出てきます。
需要があれば供給が現れるのが資本主義の鉄則です。
既存の権威の救済対象から外れた、救済に預かりたい需要に応えて、新しい宗教はニーズに供給するために現れるのです。
イエスの時代だったら、娼婦や徴税人でしょうし、
ローマ帝国のニーズは、帝国が求める包含的な、脱民族的なグローバル宗教でした。
釈迦の時代だったら、当時、勃興してきたインドのブルジョア階級です。
鎌倉時代だったら、東国武士や庶民などです。
何しろ、その時々の当時の、救済対象ではない被差別階級への供給なので、対象に合わせた、反知性主義の脳筋教義です。
念仏などは、戒律も修行も教義も一切放棄した、南無阿弥陀仏だけでOKという、脳筋の究極です。
禅も同様で、東国武士(野盗と大して違いが無い脳筋集団)向けの宗教なので、内容は推して知るべしです。
「不立文字、教外別伝、直指人心、見性成仏」
禅の教義の通り、反知性主義の極まりです。
※と言いつつ、一番、教義を文章化しているのが、禅宗なのですが。
こうした、宗教の脳筋反知性主義ですが、基本は上記したように、愚民向けの脳筋教義です。
愚民は難しい神学などいらないのです。
宗教が救うべき対象は、その当時の、救済に預かれない層です。
たいてい、世間的に迫害されている低階層なので、脳筋なのです。
当然、脳筋を救うには脳筋な宗教なのです。
大衆にはひたすらワンフレーズを繰り返せと、プロパガンダの大家のゲッペルス先生(ナチスの宣伝大臣)も言っています。
衆生の救済には理屈はいらないのです。
勢いとノリの脳筋がいつの世も大衆を支配出来るのです。
真髄
とは言え、インテリは小難しい話が好きなので、
彼らは、こうした脳筋教義に文句をつけます。
愚民向けのためとは言え、宗教は脳筋でいいのか?と。
しかし、当たり前ですが、インテリなどは、世間の少数派です。
世間の大部分が愚民であり、脳筋であることを考えると、別に脳筋教義でいいのです。
世界で一番売れている、ハンバーガーとコーラは、豚の餌のジャンクフードです。
しかし、世間で一番売れているのは、それなのです。
さらに言えば、脳筋脳筋と、一概にそうは言えない面があるのが宗教です。
宗教の創始は元々、反知性主義の脳筋だと言う事は前述しましたが、基本と言うのは往々によって、奥義の場合が多いのです。
職人や武術の達人の動きが、シンプルなのはそのためです。
実は、反知性主義の脳筋こそ、宗教の真髄である可能性があるのです。
この可能性を次回は、もっと考察してみましょう。
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