2017年6月27日火曜日

【陰隲録】功過格表109 データベースは判断しない 三十善 冤罪を救おう⑪





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功格五十条(善行のプラス50項目)
・善行の結果として、お礼の金や物品を受けた物を除く

三十善に相当する

◯一人の冤を白にす。





前回は、なぜ他者がいるのかという理由でした。

で、古代の思想の理由として、大きな一から分離してきたのが今だと言う理由です。
全体から個へという説です。


無いものは無い




全体から分離した考えからすれば、分離していることは罪悪です。
完全体から分割した個は、群れから離れた迷い子です。
帰るべき家があり故郷があります。

一人で寂しいバラバラの個は、失われた統一完全体を求めて、やがて全体の一に帰ります。
そこには、失われた完全性があり、不満も不足もありません。

ここに至って、あらゆる苦悩は消滅します。
比較する対象がなければ、苦も楽も無いからです。
白しか無い世界では、白色という概念は存在しません。
一切の概念は、比較するものが在るからこそ生じます。

健康が無ければ、病苦も無く、
平和が無ければ、闘争も無く、
富裕が無ければ、貧困もありません。

陰陽の対立概念が無ければ、両方共、存在しないのです。

この全体から個というアイデアが、宗教と相性が良いのは上記の通りです。
あらゆる問題を解決すると言う「全体主義的」な考えだからです。

これが政治に転用されると、結構な悲劇を生むのですが、まあ別の機会にやりましょう。
とにかく、胎内回帰願望であるこの全体への回帰は、宗教業界では、大人気なのです。





神話になれない


神との合一は、宗教人にとって、一大イベントです。
古代から、修行でそうなる人もいるし、薬でそうなる人もいるし、セックスでそうなる人もいます。
大いなる全体性を体験した人は、伝道者になり、神へ帰れ!と布教し始めます。

まあ、正直言って、ただの脳内麻薬の結果なのですが、この変性意識状態の統一感は、人生を変えるには十分で、今までの人生の認識をふっとばします。

よく、般若心経とか空とか、論理矛盾しまくった禅問答のような言葉が有難がたがられています。
わけがわからないから有り難いという権威主義の一種です。

が、あれは、要するに普通の状態の言葉ではなく、脳内麻薬でラリって宇宙との一体感に浸った経験者の言葉なのです。

全てが一つになるというのは分別の専門家である言語にとって、まさに大敵なのです。
言葉じゃ言えないLoneliness(論理です)なのです。
そのため、あのようなわけのわからない通常の論理だと矛盾しまくった表現になるのです。

言ってしまえばヤク中の妄想と同様です。
あまり有難がる必要は無いのですが、しかし、この脳内薬物体験が、人の苦しみを癒やしてくれるのは確かです。

人間は、複雑な社会の矛盾の中で絶えずストレスにさらされていますが、矛盾のない全体感の世界で、充電した後、再び社会で戦うことが出来ます。

この元型のモチーフは、神話に多く出てきます。
地底で竜宮で黄泉の国で、
地という大地母神の子宮の胎内回帰により、癒し空間でリフレッシュした英雄は、新たな力を得て、再び地上で活躍します。

逆を言えば、本来のこの癒し空間は、ただのリフレッシュのための空間です。
生命活動を疎外無く行うための休憩所です。
疲れを癒やすために、キャバクラに行くのはいいのです。
しかし、ずーっと行きっぱなしなのは、問題なのです。

子宮から出てこない赤ん坊は死ぬだけです。

宗教史には表に出てこない、この「子宮に入ったまま出てこない」聖人・英雄予備軍がいっぱい居ます。
ある意味、現代の引きこもりたちもその仲間と言えるでしょう。

人はいつまでも、母親の庇護下にいては成長出来ません。
やがて、母から独立する必要があるのです。



データベース



まあ、とは言っても、この母なる全一感の世界は、独立した後も、ちょくちょく使われます。

神話の英雄も、やっぱり場面場面で、母なる胎内へ回帰します。

わかりやすく言えば、ドラクエの宿屋のような物です。
フィールドで戦闘した後に、HPとMPを回復させるために戻ります。
もっと言えば、回復させると同時に、溜まった経験値で、レベルアップしたりする場所とも言えます。
上位職に転職が出来るダーマの神殿や、溜まった金で武器防具を新調出来る街とも言えます。

さらに言えば、ダンジョンも同様です。
神話の英雄や聖人君子は、地下の洞窟に入って宝を得ます。
金銀財宝だったり、剣だったり、魔法だったり叡智だったり経典だったり色々です。

洞窟のドラゴンを倒してお姫様をゲットするのは、物語の基本です(そもそもドラクエはドラゴンクエストですし)。
日本神話の大国主命は、黄泉の国に入って、姫と武器と財宝をゲットして、地上に戻り、敵を壊滅させ国を興しました。

胎内回帰は、どうも人間がレベルアップするのに必須なデータベース空間なようなのです。
そこには、失われたアレクサンドロスの大図書館があり、一切の叡智が置いてあります。
アカシックレコードとも呼ばれています。

仏には地蔵菩薩と虚空蔵菩薩がいますが、地の蔵でも虚空の蔵でも、莫大な富と叡智が埋まっています。

そこにアクセスするには、古来より、変性意識状態が推奨されています。
夢だったり瞑想だったり臨死体験や薬や乱交や非倫理的行為などです。

どれも、指導者がいないと危険な技術です。
比較的安全性が高いものは、神社仏閣などに行くことです。このブログでもパワスポとして推奨していますが、どうも神社仏閣はデータベースとして存在しているらしく、無意識に参拝者に叡智をダウンロードしてくれるようなのです。

寺だったら特に、仏像を拝むことで勝手に修行させてくれるようです。
神社は普通に子宮の風水設計がされていますので、参拝するだけで効果があります。
鳥居という門に入り、参道(産道)を経て、(子)宮で、二つの鈴玉がついた長い紐を揺らして、賽銭を出して箱に入れる。
パンパンと柏手を打ち付ける。等々。

要するに、本来、変性意識状態の中で到達する母なる胎内への回帰を、三次元で再現しているのです。
変性意識状態無しに、胎内回帰の秘儀を体験出来るように設計しているインフラと言えるでしょう。

データベースの情報としては神社にとって収納分野が違うようですので、目的別にわけると良いでしょう。

この一からの分離のテーマは、次回も続きます。


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