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そしてそれが、さらに陰徳になるという、好循環のスパイラルです。
功格五十条(善行のプラス50項目)
・善行の結果として、お礼の金や物品を受けた物を除く
十善に相当する行為
◯一民害を除く。
薬
世の中をつらうら眺めていると、一つの真理として、本当にナチュナルで害になるような物(者も)というのは存在しません。
前回、異物を取り除く西洋的な外科手術的な発想とは別に、東洋的な調和の話をすると言いました。
で、この話なのですが、ぶっちゃけて言えば、善だの悪だの害だの利だの、デフォルトでナチュナルな状態では存在しません。
全ては、人間がからんだ、相対的な関係の中でしか存在しないのです。
ちなみに、これを仏教の空性(の基本的な解釈の一つ)と言います。
異物を取り除くのもそれはそれで良いことですが、それが物質ならともかく、人間ならば更生の機会を与えなければいけません。
どうせなら、もう一歩進んで、適材適所ではなかったと考えましょう。
インド医学のアーユルヴェーダの、古典的な最終試験の話は、以前もしましたが、
「ここから一里四方にある物で、薬にならないものを持ってこい」
というものです。
そして、全部、薬に見えてしまって、何も持ち帰られなかったら、試験は合格です。
森羅万象、あらゆる物は薬になるのです。
そして、それを可能にするのは智慧なのです。
昭和天皇は、「雑草という草はありません」という名台詞を仰っていましたが、それの精神です。
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