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そしてそれが、さらに陰徳になるという、好循環のスパイラルです。
五常の徳
で、五行論の倫理項目ですが、
基本的に仁義礼智信の5項目です。
五行への配当はこんな感じです。
五芒星よりも春夏秋冬図で見たほうがわかりやすいでしょう。
で、仁義礼智信とはなんぞや?
という話ですが、ぶっちゃけ、人によって解釈はバラバラです。
何でかというと、何度も言うように五行論を始めとする古代の思考は、演繹法だからです。
帰納法として、具体的事象を積み上げていく科学思考ではなく、まず世界をざっくりと特定の数字にわけてしまって、カテゴライズするからです。
だから、相対的な状況で、同じ事象でも、ある時には、この五行、別な時にはこの五行と分類が違うからです。
ぶっちゃけ、てきとうな代物なのです。
で、それを踏まえて見ていきましょう。
青色のところは、春で、木、物事が誕生して成長していく過程です。
物事が成長していく愛情の段階です。
人を利する・育てる慈悲の徳目です。
朝の日の出のイメージですね。
赤子が誕生してお祝いムードです。
それが仁、人の優しさや慈悲です。
五行の中で唯一、生物なのが木です。
生物以外には仁の心はありません。
そして、赤色の火は、夏で、大成功した頂点の段階です。
昼の太陽真っ盛りです。
太陽や火は、明るく万物を照らします。
そのため、今まで曖昧だった事柄が分明になり、物事の区別がつきます。
区別はそのまま分別、差別になり、あらゆる個別の関係や組織の関係、上下の関係を生み出します。
そのまま、他者としての、礼儀となるのです。
他人、他社、他国、全て、明確な他者の関係です。
貴族の上下の、細かい礼儀などをイメージすれば良いでしょう。
成り上がりがマナーや格式を気にしたり、名家の嫁さんを欲しがったり、文化事業や政治に精を出したりして名誉を欲しがるのと同じです。
さらに分明な認識は法意識でもあります。
高い身分から秩序のための、区分け、賞罰、善悪の法の意識でもあるのです。
秋になり、白色の金は、すでに、夏の盛りを過ぎた段階です。
トップに立てば、あとは秩序維持です。
反乱軍を征伐したり、治安で悪者を退治したりする粛清の時です。
為政者の義務としての殺伐した金(鉄)の時代であり、収穫の秋としての金(銀財宝)の実りの時でもあります。
義とは正義の義であり、勇気の義です。
上からの正義と下からの正義があります。
今まで追ってきた立場から挑戦される立場になります。
老害化の段階でもあります。
西日が沈む方角でもあり、西方極楽浄土です。
陽から陰の過渡期でもあります。
黒色の水は、冬の段階です。
ぶっちゃけ、言えば死の段階です。
あらゆる物が死に絶え地下に眠る冬の段階です。
南の夏の火に対する、北の冬の水です。
上に対する下の位置。
火は上に登り、水は下に沈みます。
24時間の一日だと真夜中。
みんな眠っている時です。
しかし、眠っているからこそ、エネルギーを充電し、また目覚めることが出来るのです。
故に、下積みや学習の時です。
上からの物資や再分配が、下に水のように浸透する。
それは、象牙の塔にいる机上の学問ではない実地の知識や智慧や経験です。
生きた学問です。
物事を分明にカテゴライズする文明の火の知識ではなく、生きた人間通の知恵です。
そこには、薄っぺらい善悪や法ではなく、柔軟な善悪飲み込んだ人間の生命の智慧があります。
だから、智なのです。
知識よりも知恵の方ですね。
で、真ん中の中央は、黄色の土で信です。
信はそのまま信用です。
信用が無ければ一切は成り立ちません。
各五行の中央にあり、各五行に含まれているのが土です。
日本円がハイパーインフレになって、お金が紙くずになれば、何も買えません。
就職するにも出国するにも、データベースに凶悪犯のデータがあれば、追い払われます。
そうした社会的レベルでなくても、個人レベルで我々は、脳内の信用というキャッシュ(PCの履歴)に依存しています。
無意識の自動的に、行動や思考で信用のキャッシュを流用しています。
それがなければ、何も行動出来ません。
物を食べるのにも、これが何なのか?
信用という記憶の集積によって、信用しているからこそ、食べることが出来るし、家の中にいることが出来ます。
家の中が安全という信用が無ければ、こんな危険なところにはいられません。
親や友達は今までの記憶のキャッシュがあるからこそ、信用しいるのです。
土は文字通り土で堆積した代物であり、岩や山も土です。
記憶の積み重ね、努力の積み重ね、それが信用です。
銀行から融資を受けるにも、今までキッチリ毎月振り込んでいて、借金も焦げ付きがないこと、資産があること、などなどの信用があるからこそ、銀行の信用を得られて融資を受けられます。
これが、土の信の徳目です。
信用や努力や積み重ね、歴史と言った範疇の概念です。
全ての土台と言ってもいいでしょう。
で、ここまで、五行の倫理項目を説明したところで、因果応報理論と組み合わせてみましょう。
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