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そしてそれが、さらに陰徳になるという、好循環のスパイラルです。
功格五十条(善行のプラス50項目)
・善行の結果として、お礼の金や物品を受けた物を除く
十善に相当する行為
◯一民害を除く。
独楽
民の害を除くとは、何度も書いたように、範囲が大きいのです。
自分も含めた、世界全体の人類や生物が民です。
さらに、抽象的に言えば、法体系や習慣などの、目に見えないシステム的な物も含まれます。
人間社会には、こうした目に見えないシステムがあり、それが、人々の幸福を妨げていることがよくあります。
個人のレベルですと、思い込みや洗脳などが、人生の障害になっています。
家庭や企業や国家などの大小の規模に関わらず、変なシステムが発展の障害になっていることは、普通によくあります。
この害を除くという概念ですが、メタファー(隠喩)として、分かりやすく、外科手術に例えてみましょう。
癌細胞や結石など、人体内の異物を取り除くイメージですね。
害になっている物を取り除くというのは、人生にとっても重要なことです。
ちなみに、こういうと、腐ったりんごを排除するのは良くないという学園ドラマの金八先生みたいな反論が出てきます。
これは、西洋医学と東洋医学の理念の違いから宗教観にも連鎖する結構重要なテーマですので、そういう概念ももちろん後で考察しましょう。
何事も陰陽なので、陰陽2つです。
それはともかく、害になるとは、基本的に、流れを阻害するものを言います。
人間は諸行無常なので、常に動いています。
もっと言えば、食事というカロリーを摂取するために動かざるを得ないのです。
止まってしまえば死んでしまうからです。
基本的に、害になるというのは、動きを止めることと同義です。
潤滑な社会システムを止めることです。
例えば、毎日、電車に乗って仕事場に行く時に、線路に置き石があって電車が止まれば、害になります。
3.11の時に、銀行のATMが止まりましたが、あれもお金の流れを止めることです。
流れを止める。
これが害の定義です。
もちろん、流れ自体に善悪はありませんので、逆に流れていることが都合の悪いこともあります。
※例えば出血とか。
しかし、その都合の悪い流れも、その流れがあることによって、他の部分の流れを阻害(上記の例だと出血して死亡など)することですので、結局、全体的に流れを止めることが害と言ってもいいでしょう。
人間を含めて、この世界は絶えず動いています。
この地球上を水が海から蒸発して山に雨が降り川を通って、また海に循環していくようにです。
一瞬もやまず、ミクロは原子と分子が周り、マクロは地球が回転自転し、太陽の周りを公転し、太陽系自体も銀河系の周りを回っています。
※ややこしいことに銀河系も回っています。
基本、この世はグルグルと回転循環しているのです。
これが、輪廻という回転運動です。
日本の遁甲の一人者の言として、人はコマ(あの玩具の独楽です)だと言うのがあります。
地球もコマで、人もコマ。
グルグルと回転運動をしながら、周りをさらに回ります。
回転が出来なくなったら倒れる。
文字通り止まった時が死ぬのです。
体の中を血液が循環しなくなったら人間は呼吸や脳波や心臓の鼓動が止まって死ぬのです。
なにか、横道に話題がそれていますが、次回に続きます。
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