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【開運講座:陰隲録・功過格/袁了凡】のシリーズ記事一覧はこちら
功格五十条(善行のプラス50項目)
・善行の結果として、お礼の金や物品を受けた物を除く
十善に相当する行為
◯一有徳人を薦引す
僕らはみんな生きている
推薦するというのは、その行為のMAX行為として、選挙という現象があることを前回指摘しました。
わずか一票でも、投票することは、全体として国のトップを決める推薦票となります。
そのトップが国民を殺すも活かすも自由自在なわけです。
戦争や経済政策で億単位の人間の人生を左右してしまいます。
ある意味、他者に対する、社会に対する、悪徳or陰徳の究極系なわけです。
例えば、大抵の独裁者は、民主主義的なプロセスの選挙から生まれています。
これは、推薦の陰徳ではなく、悪徳の結果となってしまった結果ですが、どちらにせよ、多くの人間に、相当な影響力を与えてしまうわけです。
陰徳というと個人の開運程度の話に思ってしまいますが、実は、国どころか、世界全体に関わる話なのです。
さて、現代の法体系に、法人という概念があります。
この、国や民族や企業と言ったマクロレベルの組織は、個人の命運や陰徳と同じに考えていいものかどうか、もっと言えば、一つの生命と考えていいのかは、昔から、意見は分かれます。
例えば、法人に人格があるかどうかという問題は、仏教の基本ドグマの諸法無我に関わります。
法人(実は個人の自我も)は、ただの個々の人間の集団だという意見も根強いのです。
しかし、宗教は基本、全体主義と親和性が高いため、巨大な法人意識体を許容しやすい思想が多いのです。
ユングの集合無意識や仏教の唯識などは、個人の無意識だけでなく、巨大な集合無意識を想定しています。
生物全体の集合無意識もあれば、家系レベルや民族・国家レベルの集合無意識もあります。
つまり、個々の人間は、そうした集合無意識の海の上に浮かぶ氷のようなものだという見方は昔から言われます。
さらには、マクロ組織と個人は、後述するように、ある程度の共通性があります。
そもそも、生き物、生命とは何か?
生きているとは何か?
という哲学的なテーマにもからんでいます。
法人が人間ならば、AI(人工知能)は人間として認めるのか?
ということになりかねません。
地球はガイア思想のように生命の枠組みに入るのか?
などと、我々の生命の範囲を広げることになりかねません。
こうしたマクロ組織という抽象的な代物は、果たして人間と同じに考えていいものでしょうか?
ここをちょっと考えてみましょう。
マクロ開運
ミクロの人間は、まず生老病死という、自然界のサイクルに添って生きています。
これは、マクロ組織でも同じです。
国家でも企業でも、天然で存在しているのではありません。
ある時間軸の一点で、誕生します。
創立者達の決意かも知れませんし、登記した瞬間かも知れません。
例えば、今の日本国だと、1945年に大戦で負けて、大日本帝国という法人が死んでいます。
そして、アメリカの占領の後、1952年に日本国として独立、つまり誕生しています。
※ちなみに、国家の占断の基準は、政府誕生でなく、国家元首(天皇)で判断する方法もあります。
戦後の日本国だけ見ても、そこから、生老病死というサイクルを辿り、青少年期の戦後の経済成長を経て、今では老人の如くズタボロです。
現代は、情報化の時代などで、国家や企業のサイクルのスピードが早まっているため、一世紀経たない内に、もう次の政体が出来そうな状態です。
江戸時代の文明レベルでしたら、300年持った国組織が一世紀持たないということでもあります。
これは、どんな文明や企業も同様です。
この生老病死の諸行無常の法則を逃れて、絶対滅びない国や企業はまず存在しません。
家系レベルでも同様です。
金持ちの家が三代のボンボンで潰れたりすることは、世界中で今も昔もしょっちゅうです。
英明な先進的な企業でも、この法則には逆らえません。
代を重ねるごとに、内部システムは、官僚的な世襲システムになり、やがて、時代の変化に取り残されて淘汰されるのは、現代の資本主義では、枚挙に暇がありません。
法人は、巨大になればなるほど、恐竜の絶滅のごとく、生老病死の興亡サイクルは、顕著になります。
こうしてみると、マクロ組織も、個々の人間と同じく、生老病死を持つ生物だと、類推するのも当然と言えましょう。
では、ここでさらに一歩進んで考察してみます。
マクロ組織も、個々の人間と同じく、開運は可能なのでしょうか?
そもそも運命という物があるという考えが前提ですが、占術では、個人の運命を見ることが出来ます。
ならば、個人の命運の判断方法で、マクロ組織の判断が出来るのではないか?というのは、少しでも占術を齧ったことのある人なら、誰でも考えます。
個々の人間の人生を、生まれた瞬間の天の配列で占うように、国家が建国した瞬間の天球図(もしくは為政者の)で、国家の命運を占うのは、普通にある技法です。
※別に世界征服しなくてもいいとは思いますが。
ということで次回に続きます。
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