2017年2月25日土曜日

【陰隲録】功過格表⑥ 地の蔵の財宝世に満ちて 百善 人を勧阻し一子を溺らせ一胎を堕さず。中編。







このブログの全体地図はこちら

はじめに(ご挨拶とこのブログの目次・地図)


なお、皆さんの記事の感想大募集です。
陰徳や積善積徳、改過の話やコツなど、体験談を大募集中です。ご遠慮無く、ご書き込み下さい。
記事下のコメント欄や、メッセージやメールで、お気軽にどうぞ。

その事例が、他の閲覧者様の、新しい積善改過の参考となり、
そしてそれが、さらに陰徳になるという、好循環のスパイラルです。


【開運講座:陰隲録・功過格/袁了凡】のシリーズ記事一覧はこちら





功格五十条(善行のプラス50項目)
・善行の結果として、お礼の金や物品を受けた物を除く

百善に相当する

◯人を勧阻し一子を溺らせ一胎を堕さず。


さて、後編です。

それにしても、なぜ、豊河は、たかが、一行程度の本文の解説で、長々と話をするのか?
記事一本分でまとめる編集力が無いのか?
そもそも、素晴らしい古典の本文の蛇足ではないのか?

豊河如きを媒介にしている、見えない高次の存在は、一体全体何を伝えたいのか?
個人レベルからマクロレベルまで、縦横無尽に話が飛ぶ、現代のお筆先である豊河の開運ブログ。
本日も、開演です。


【地蔵菩薩】


さて、子供の不幸をネタに金を巻き上げる水子商法のご本尊が地蔵菩薩です。

我々、一般の日本人は、地蔵菩薩のことを、道端にある汚い仏像とか、笠の恩返しをしてくれる存在くらいの認識しかしていませんが、実は結構な仏業界の大物です。

どのくらいの大物かと言うと、

WIKIの地蔵菩薩には


釈迦の入滅後、56億7000万年後に弥勒菩薩が出現するまでの間、現世に仏が不在となってしまうため、その間、六道(地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道)を輪廻する衆生を救う菩薩であるとされる。

とされ、要するに、一神教風に言えば、救世主なわけです。六道輪廻の。
六道には、人間界も入るため、当然、我々人類の救世主なわけですね。

道端で、野ざらしで警備業をしている3K労働の犠牲者と思いきや、結構な大物なのです。

歴史的には、愛宕権現と習合している勝軍地蔵がいます。
普通のお地蔵様は、坊主ですが、馬に乗って鎧と兜を来ているコスプレ姿です。
当然、軍神として奉られたこともあります。

地蔵と軍神というイメージの落差に驚くのですが、一応、仏教では心中の賊を魔軍と呼んだりしていますし、正統性が無いわけではありません。
まあ、現代では、前回も言ったように、他人との戦争に勝ち残らなければ生きていけませんから、常住戦場の意味で間違いではありません。

で、ご利益を見ると、かなりのご利益っぷりです。
元々、輪廻の救済者なので、至れり尽くせりのご利益満載です。



地蔵菩薩本願経には、善男善女のための二十八種利益[3]と天龍鬼神のための七種利益が説かれている。

二十八種利益

天龍護念(天龍が保護してくれる)
善果日増(善い行いの果報が日々増していく)
集聖上因(悟りの境地へ至る因縁が集まってくる)
菩提不退(悟りの境地から後退しない)
衣食豊足(衣服や食物に満ち足りる)
疾疫不臨(疫病にかからない)
離水火災(水難や火災を免れる)
無盗賊厄(盗賊による災厄に遭わない)
人見欽敬(人々が敬意を払って見てくれる)
神鬼助持(神霊が助けてくれる)
女転男身(女性から男性になれる)
為王臣女(王や大臣の令嬢になれる)
端正相好(端正な容貌に恵まれる)
多生天上(天界に生まれ変わることが多い)
或為帝王(あるいは人間界に生まれ変わって帝王になる)
宿智命通(過去世〈宿命、しゅくみょう〉を知る智慧を持ち、過去世に通ずる)
有求皆従(要求があれば皆が従ってくれる)
眷属歓楽(眷属が喜んでくれる)
諸横消滅(諸々の理不尽なことが消滅していく)
業道永除(地獄などの悪い場所に生まれ変わらせる業道(karma-patha)が永く除かれる)
去処盡通(赴く場所にうまくいく)
夜夢安楽(安らかな夢を見る)
先亡離苦(先祖が苦しみから解放される)
宿福受生(過去になした善行によって良い生まれを受ける)
諸聖讃歎(諸聖人が讃えてくれる)
聰明利根(聡明で利発になる)
饒慈愍心(慈悲の心に溢れる)
畢竟成佛(必ず仏になる)

七種利益

速超聖地(速やかに聖地を超える)
悪業消滅(悪いカルマが消滅する)
諸佛護臨(諸々の仏が護ってくれる)
菩提不退(悟りの境地から後退しない)
増長本力(本来持っていた能力が増幅される)
宿命皆通(過去世の全てに通ずる)
畢竟成佛(必ず仏になる)



お地蔵様すげええええええ!!!

さすが地蔵君。
君はやれば出来る子だと信じていたよ(なぜか上から目線の言い分)。
誰かね?水子供養のご本尊だのとヘイトスピーチ言った馬鹿は?
言葉を慎みたまえ。
君は地蔵王(誰だよ?)の前にいるのだ。(ムスカ風)



見た感じ、現世利益も、霊性的向上も守備範囲のようですね。
さすが、釈迦と弥勒の間の代理人(仏)です。
鉄壁防御の地蔵パワーです。

マリオで地蔵は狸が化ける物だとばかり思っていましたが、どうしてこうして、相当な実力者です。

水子供養とか、せいぜい安産祈願くらいの、基本、ネガティブイメージが強いお地蔵様ですが、
その理由としては、あの赤いよだれかけが、正直、不気味なのが理由ではないかと・・・。



【授かり物】


子供は授かり物だという考えがあります。
人間関係は縁ですので、どんな人に巡り合うかは縁の分野です。

もっと言えば、人間は環境の産物です。
社会的動物という言葉通りに、出会った人間関係で人生が決まってしまうところがあります。

逆に言えば、人間関係という人と人の間の、人間社会に接触しなければ「人間」では無いのです。
※人間の言葉を教育されずに、野生で育った野生児は、その後の教育でも、人間社会に復帰が難しいようです。

ここを突き詰めていくと、では、個性とは一体何か?
という問題が生じてきます。
人間の個体は社会的なネットワークの中の結線点に過ぎないのではないか?
という仮定が、当然出てきます。
これは、仏教の諸法無我にリンクします。

人間を構成する縁のネットワーク、因縁因果のネットワークの構成物で出来ているのが人間です。
では、その中身はあるのか?

玉ねぎを剥いても剥いても結局、中身はありません。
人間の正体は、因縁のネットワークではないのか?
華厳経の重々無尽の縁起は美しいダイアモンドの光を投げかけます。
しかし、その中身は空ではないのか?

このブログのタイトルのネットワークは、開運だけでなく、一切の存在の根底にある絶対神の摂理です。
有縁で来たくもないこの駄ブログに来た皆さんも、全ては因縁のネットワークなのです。
言ってしまえば、「ムー」の読者欄で前世の仲間と巡り合う少女と同じなのです。

が、まあひとまずそのテーマは置いておいて、授かり物の話に戻すと、子供に恵まれる人、恵まれない人は昔から存在します。

前回の記事にあったように、毎年20万人も望まれない子供(事故は除外)が、堕胎で水子になっているのにも関わらず、不妊で、子供が授かれないカップルが存在します。

厚生労働省の不妊治療患者数は40万人を超えているので、潜在的にはもっと多くの、女性が子供を望んでいると思われます。
※その夫も含めると、当然、その倍の数になる。


人間が交尾をすれば、基本は妊娠します。
しかし、体質や遺伝的要素、さらには近年は環境問題によって、不妊と言うのは、古今東西存在するのです。

「こればっかりは授かり物だから・・・」
という、諦めの言葉が出るばかり。
21世紀現代の医学でも、完全には不可能なのです。

その昔は、家としてのチーム単位が強く、そのため男子が優先度が高い時代がありました。
女子は、外に嫁に行ってしまうからです。

男子が生まれれば、跡取りとして家を保てるし、さらに親の老後も安泰だという理由です。

また、家の跡取りでなくても、単純に男子は、資本の稼ぎ手として期待できます。
昔も現代も、外で奉公するには、男子でないと出世出来ないからです。
当然、それは収入の差であり、ひいては実家の自分たちの老後の安泰にも繋がります。

要するに、ぶっちゃけた話をすれば、投資先の対象としての期待値が高いわけです。
子供を生んで養育するというのは、未来への投資と言えます。
愛情や社会的な義務と言った以上に、経済的要素がからむのです。

また、女子と言えども、投資的価値はあります。
単純に労働力になりますし、外に嫁に出すことによって、外交的価値があるからです。

器量良しに生まれれば、経済的価値の高いリターンを生むことだって可能です。
極端な例を言えば、庶民の卑しい出から、美貌で皇帝の后、ひいては皇帝の母に上り詰めた例だってあるのです。

まあ、経済性を抜きにしても、単純に、世界で自分の血が繋がっている家族、親子とうのは、種の保存を至上とする遺伝子レースには、欠かせない要素です。
先祖代々の、遺伝子バトンリレーが、自分の代で終焉させると、あの世でご先祖様に怒られかねません。

そのため、最新医学から民間療法、さらには怪しい祈祷に至るまで、人々は対処法を求めます。



【陰徳的対処法】


このコンテンツの陰隲録でも、この問題はどっぷり漬かっています。
そもそも、陰徳自体が、積善の家に余慶有りというテーマです。
著者の袁了凡自体が、そもそも元の運命では子が無いため、求子の請願を立てた経緯があるのです。

【開運講座:陰隲録・功過格/袁了凡】立命の学⑯ 親の因果が子に報い輪廻は廻るよ狂々(くるくる)と

基本、成功者ほど、自分の子供が晩年に欲しくなります。
子供が無ければ、せっかく築いた財産や利権が、他家に渡ってしまいます。
ましてや、国家権力という泥棒に、これ以上命の次に大事な金をとられるわけにはいきません。

功なり名とげた人間ほど、この欲望が強いのです。
自我が膨れ上がっているので、偉大な自分が消滅するという自然の法則に耐えられないのです。
自分の遺伝子を残した子供を欲しがるのはこのためです。
※有名どころだと、豊臣秀吉ですね。

そのため、今まで悪業三昧だった人生を方向転換するのですが、何分、今までのツケが回ってきているので、急には運命は変わりません。

いつも言っていますが、何事も早めの発見が大事です。
虫歯も癌も、早い内なら手がつけられるのです。

著者の袁了凡も、陰徳を始めて子供をゲットするまでには、10年くらいかかっています。
人の命は、それほど重いということでしょう。

それでも、権力者は陰徳の規模も大きいので、老年ではなく、壮年あたりで陰徳を開始していれば、余裕で跡継ぎも子孫繁栄も可能だったはずです。

ただ、先の秀吉含めて、乱世の時代には、色々と時代の役目があり、陰徳を阻害する行為(戦争含めて)を止めるのは難しかったということでしょう。

まあ、いずれにせよ、人生を開運するためには、早期からのスタートがお勧めです。

つまり、
晩年からよりも老年から。
老年からよりも壮年から。
壮年からよりも中年から。
中年からよりも青年から。
青年からよりも少年から。
少年からよりも幼児から。
幼児からよりも生前から。
早ければ早いほど良いのです。


早期教育や、投資と同じで、早いほど効果があります。
年をとればとるほど、体も頭も運命も固まってきてしまいます。

なお、幼児と生前からは、本人の領分では不可能です。
ここらへんは親の陰徳によりけりですね。

以前にも話に出ましたが、基本、生まれた後は後の祭りで、大幅な開運は難しいのです。
※一応、言っておきますが、ここでいう大幅な開運というのは、天下をとるとか、
※1000年後も教えが行き渡るとかそういうレベルの運勢です。
※一般人の個人的レベルで、幸福になるのは、後天的な方法で簡単です。


頭痛薬の早めのパブロンならぬ、早めの開運です。
先手必勝は万古不易の必勝法です。
若い時に、このブログに出会った方は、もはや人生の勝ち組が決まっているようなものです。
どんなに下位の階層でも上層下位程度の、社会的レベルにはなれます。


そして、まさかの前中後の記事構成。
後編に続きます。

留まるところを知らない、水子禁止項目の話。
人類の少子化と人口爆発の狭間で、生まれぬ魂は何を想うのか?
生者と死者の綱引きが、黄泉の国の誓約を今、解かんとする。
陰と陽が交わり生を生み、生と死の国が交わり、何を生むのか?

次回、特にタイトル決まってない。乞うご期待!



0 件のコメント:

コメントを投稿