2017年2月23日木曜日

【陰隲録】功過格表④ 竜王「世界の半分をやる(男だけ世界)」 百善 1人の女性の貞節を守る 後編







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はじめに(ご挨拶とこのブログの目次・地図)


なお、皆さんの記事の感想大募集です。
陰徳や積善積徳、改過の話やコツなど、体験談を大募集中です。ご遠慮無く、ご書き込み下さい。
記事下のコメント欄や、メッセージやメールで、お気軽にどうぞ。

その事例が、他の閲覧者様の、新しい積善改過の参考となり、
そしてそれが、さらに陰徳になるという、好循環のスパイラルです。


【開運講座:陰隲録・功過格/袁了凡】のシリーズ記事一覧はこちら




功格五十条(善行のプラス50項目)
・善行の結果として、お礼の金や物品を受けた物を除く

百善に相当する

○一婦女の貞節を全うする。 




【線路は続くよどこまでも】


さて、前回から不倫は良くないからやめようという、綺麗ごとを言ってきました。
そもそも、言ってわかるものだったら、人類はとっくに、平和を享受しています。
話が通じないからこそ、殺し合いが起こるのです。

これを、人間の業と呼びます。
悟りを開いて解脱でもしない限り、無明から始まる十二因縁の因果は延々と続くのです。
どこまでもどこまでも、輪廻の螺旋(DNA)の線路は続くのです。


遺伝子をバラ撒く生存本能を元にして、性欲を土台にした愛情は、男女と言う陰陽に導かれます。


二人(既婚者)が出会って、恋に落ち(フォーリンラヴ)、
それは、彼らが始めて得る真実の愛(トゥルーラヴ)。
やがて、深実の愛(ディープラヴ)へとたどり着き、
人目を盗んで、不倫旅行(トラベル)。
露見して、離婚騒動(トラブル)。

旦那との戦闘(バトル)。
弁護士との法律戦闘(ローバトル)。
最後には、愛の泡(ラブバブル)が弾けて、
自業自得(オウンゴール)です。


ラッパーか!?


この凝りもしない人類のループは一体どこまで続くのか?

実は、単純に、現在の一夫一婦制が間違っているだけではないのか?
という説は昔からあります。

そもそも、一夫一婦制は正しいのでしょうか?


【終末のハーレム】


基本的に、現在の一夫一婦制は、先進国で常識として存在していますが、人間のシステムは、基本、環境の産物です。
経済や科学や自然などの社会の下部構造があって、初めて上部構造として存在するものですので、下部構造の前提が違えば、違うシステムになる場合もあります。

例えば、女性の人権に喧嘩を売る(と言われている)、一夫多妻制。
これなどは、実は、再分配のシステムとしては優れたシステムと言う説があります。

金持ちが百人奥さんを貰えば、(かつ、きちんと遺産相続の法システムが機能すれば)、莫大な遺産が、百分割されるからです。

さらに、次の代で同じようにすれば、一万分割されます。
次の代でさらに、百万分割。
三代経れば、どんな金持ちですら、再起不能に、再分配されます。

まあ、単に、膨大な一族ネットワークが出来るだけでは?という疑問もありますが、一極集中よりはマシなはずです。
資産に応じて、配偶者の嫁を娶らせる強制的な義務があれば、上手くいくでしょう。
※単に、こんな難しいことをやらんでも、相続法を締め上げればいいだけの気もしますが・・・。

この一夫多妻制というのは、例に出したシミュレーションです。
こういう例もあるのだと言うことです。

実際にはこんな過激な法システムが出来る前に、遺伝子学の方が進んで、金持ちは、配偶者と結婚しないで、子孫を残すかも知れません。
セックスは娯楽だけになる世の中というのも考えられます。

ただ、何事もクラシックな古典趣味を残す人間は多いので、自然出産をありがたがる人間も多いでしょう。
金持ちはみんな自然出産派で、庶民は人口子宮で生まれる。

または、逆に、庶民は自然出産で、金持ちは遺伝子改造バリバリの人口子宮。
ナチュラルとコーディネーターは、やがて相容れぬ物として、戦争へと・・・・。
ガンダムで、こういう展開を見たような記憶がありますが、人間は違いにより差別する生き物ですので、あながちおかしな未来ではありません。

ロボットやAI人工知能、地球以外の殖民惑星、人類が不和になる未来はいくらでもあります。
そもそも、それまでに人類が持つのかどうかは、不明ですが・・・。
※世界の前に日本がそもそも存在しているかどうかの方が・・・。


【処女信仰という異端】


不倫問題で、もう一つテーマとして上がるのは、処女信仰です。
どういうことか、男は処女が大好きです。
若くて美人で、家庭的で優しくて、従順で、床上手な処女という、分不相応な物を欲しがります。
少子化に伴い、ますます男女の要求は上がっています。


そもそも、こんなもの(こんなものって言っちゃダメだな)は、まだ身分差が無い10代の学生の時か、大人になったら金がある人間しか手に入りません。
学生の時ですら、それなりの力のある人間しかゲット出来ないものです。
クラスのマドンナは、やっぱりクラスのイケメンしか手に入れられないのです。

要するに、何らかの力を手に入れないと、ゲット出来ません。
そして、力は勝利することしか手に入らないのです。
古人もこういっています。
「欲しがりません。勝つまでは」
と。

まあ、こうした不遇な青春を送った人間の代替欲として、世間には、恋愛物のドラマや映画やアニメやゲームがあるのです。
男女問わず、二次元美少女や男同士の恋愛をオタクや腐女子は、自分の昇華できなかった欲望を、代替補償しているのです。

考えてみれば、恋愛とは明治の頃から、美男美女の特権でした。
大半はお見合い結婚だったからです。
江戸時代に至っては、部屋住みの次男三男は、下僕扱いで結婚すら出来ませんでした。
そういった意味では現在の少子化は、日本の平常運転なわけです。
※ぶっちゃけ言うと、政策のために少子化を促進しているだけなのですが・・・。

で、処女信仰の話に戻ると、基本、処女信仰は、簡単な話で、男側の欲望な訳です。
企業だってフレッシュな新人を欲しがります。
※理由は、世間慣れして、労働法だの言わない奴隷が欲しいからです。

男にとって、他の男と経験がある女は、いつ裏切る存在か分かりません。
女は男にとって外の世界から帰ってくる内の存在です。

外でも戦っているのに、内でも裏切りに心配しているのでは、心休まる時がありません。
単純に家で管理している財産を守るという意味もあります。
帰ってきたら嫁と財産が空になっていたら、目も当てられません。

こうした実利的な意味でも処女がありがたがれる訳です。
セックス面でも、自分よりも精力旺盛でテクニシャンな一物の男に寝取られたら、万事休すです。
家の管理人は信用できる人間でなければいけません。

これは当然、宗教的観念でもあります。
宗教は、このブログで、何度も言っているように、枢軸宗教の、本音は現世のジェノサイドです。
セックスなどは、強姦だろうが和姦だろうが、禁止項目なのです。

しかし、この一見、男性主体原理の観点満載の処女信仰に、ちらほら見え隠れしているのは、古代の女神信仰の影です。
世界を否定する枢軸宗教にとって、異端なはずの女神信仰がなぜかこっそり復活しているのです。
これは、後で考察しましょう。


さて、貞節の話ですが、そもそも、貞節を要求されるのはこの場合、女性側だけです。
功過格の条項を再読して見ると、


○一婦女の貞節を全うする。 

あくまで女側の項目です。
男の貞操を守るのは、どうでもいいのです。
(皆さんは、陰徳として、男も貞節を全うするのは善行になると応用しましょう)

男は風俗に行っても問題ありませんが、女は風俗すらありません。
男は妾を作ってもOKですが、女が愛人を作るのは罪になります。

これは一体どういうことでしょうか?
さすがに、近代以降になって、この手の矛盾は解消されてきましたが、この問題は男系(父系)と女系(母系)の問題にも、つながってくる問題です。



【なぜかここでマクロな文明論】

以下の文明・民族論は、自分で読んでてもめんどいので、一定の教養がある人以外は読み飛ばしてOKです。

(こう言って無理やり読ませる煽りスタイル)

男系女系と言われていますが、
一般に、男系の相続は、男性(夫)が主体で、そこの種が遺伝されているかが軸です。
しかし、女系の相続は、女性(妻)が主体で、そこの畑が遺伝されているかが軸です。

要するに、ある家の子供に、兄妹がいるとします。

通常は、その家の~家は、兄が継ぎます。これが男系です。

ところが、妹が婿を貰って家を継ぎます。これが女系です。

女系は、血統的には、女系の妹の血筋で家が受け継がれます。
今の男系とはシステムが違うことがわかると思います。


古代は女系の母系社会で、時代が進む毎に、段々と男系の社会になってきます。
おおざっぱな枠組み(本当におおざっぱな枠組みですので)では、古代の狩猟社会や農業社会で平和な社会だと、母形社会になりがちです。


理由は色々有りますが、平和な社会だと、事務仕事が基本になり、外で戦う男の地位が低下してくるからです。
しかし、大陸の北方騎馬(遊牧)民族は、父系社会です。
大概、彼らの仕事は放牧ですが、それよりも手っ取り早いのが機動力を利用した略奪です。

要するに外で戦う男の価値が上がるのです。

人類の歴史は、北方の騎馬民族が、南方の農業民族を襲うという歴史の繰り返しです。
(厳密に言えば、大陸と海洋の地政学的の相克も大きいですが)

ここで、北方騎馬民族の、軍事的な男性主体(長距離の旅では、家族は連れて行けないため)の民族が、南方の狩猟・採集民族or農業民族の、地元に根を張る母系民族を襲うという図式が出来上がります。

この図式は、現代でも、ドイツやソ連の大陸共産国家VSアメリカの海洋資本主義国家のリムランド(中間地点)を巡る地政学的構図にも引き継がれています。


さて、北方騎馬民族の組織は、当然、男性主体の軍事組織です。

基本、侵略先では、略奪して帰っていきますが、そうしない時は、その土地に住み着きます。
で、その後、どうなるか?
男ばかりの組織は、当然、現地の地主の娘と婚姻します。
そうして、母系文化に男系文化が入り込んでくるのです。

男系の軍事組織は支配者階級になります。
しかし、地元のネットワークは、母系の人間が握っています。
支配者層は、大挙して民族レベルで大移動しない限りは、現地の統治システムをそのまま採用するしかありません。


これは、先の大戦集結後の、GHQの日本占領時代と同じです。

当時、GHQは日本を解体して農業国家にしようとしていましたが、ソ連の対抗のために、元々の官僚機構やシステムを遺す他、無かったのです。

支配者民族の、侵略する周期にもよりますが、あまり来襲が来なかった場合は、現地に男系軍事組織は溶け込んで、母系社会の中に、消滅してしまいます。

しかし、来襲が多いと、母系だった地域も、対抗として軍事化する必要があり、男系の軍事組織型に変わってくるのです。
トップダウン型の中央集権化でもあります。

戦時には挙国一致型の体制にならなければ負けるからです。
地形にもよりますが、こうして母系の文化が、男系に変わってくるのです。

日本の例を見てみると、これがわかります。
明らかに日本の古代は、母系社会です。
日本の民族構成は、色々ですが、日本は海流ルートがあるため、南から民族が流れ着いてきます。


主に、言語などを見ても、北方のツングース系の文法に、南方の語彙という形が日本の民族構成です。


この南ルートは大抵、同じような母系社会の文化です。
現代の、東南アジアや南太平洋の島々、中国南方の文化です。
現代だと沖縄の琉球民族などが代表例でしょう。

しかし、日本の民族構成としてもう一つ、北方ルートがあります。
アイヌなどは、ロシア辺りの寒い地域からきた母系社会の民族ですが、モンゴルや満州地方、朝鮮半島から北方ルートの民族は、母系文化では無い民族です。
※これも一概には言えないのですが、おおざっぱな枠組みとして話しています。

これらの、遊牧・騎馬民族は、元々、大平原を馬で走ってた連中です。
基本、酔っ払っていて、羊を追っていないときは、内々で喧嘩しているか、それとも南方の農業民族を襲って略奪していました。
この手の民族の大成功例が、チンギスハーンやフビライハーンです。
元寇として日本にも来ているのでここらへんは有名でしょう。

で、要するに、この連中は、元寇以前にも日本に来ていました。
基本、日本は、ユーラシア大陸の終着点なので、色々な物や者が来ています。

正倉院にペルシャの文物があることはご承知の通りです。
現在の満州辺りの連中が南下してきて、中国の平原に行ったり、半島に来たりして建国していました。
高句麗や新羅や百済など、こうした国々です。

こうした半島の国々は、現地住民はともかく、ほとんど支配階級は一緒です。
南下してきた軍事的な男系(と言うより軍隊なので、男しかいない)の騎馬遊牧民族です。

こうした一連の流れで、さらに半島から日本に南下してきます。
列島でのんびりと平和な母系社会を築いていた、日本人(当時はそんな区分はありませんでしたが)の採集・狩猟・農業民族に、男系の軍事主体の組織が入ってくるわけです。

世界中の例に倣い、当然、支配階級として軍事組織の男ばかりの、集団が、ここで母系の現地の娘を娶って根を下ろします。
これが、大陸だったら、略奪して、また平原に戻るのでしょうが、何せ大陸の平原から遠く離れ、海まで渡っています。

また、帰るのは、彼らにとって、面倒です。
ここで、日本列島に住み着くことになりました。

この北方ルートの遊牧騎馬民族が、俗に言う、天孫民族です。
天下りとして、日本に来た連中です。
ルートも、日本海ルートで出雲に来た連中や、北越から甲信越に来た連中、九州から機内に来た連中、太平洋側から来た連中と、いくつもルートがあります。

要するに日本各地に天孫民族がいたわけです。
記紀にも、継体天皇で、この機内の天孫民族が途切れたので、北越ルートの天孫民族から継体天皇として引っ張ってきた記録があります。

ぶっちゃけ言えば、これが皇室や貴族の正体です。
日本の歴史は、前述したように、古代の母系と父系が混ざって出来ています。
南方ルートと北方ルートが混ざって出来た国なのです。

記紀を見ると、中国相手の時は、通訳がいるのですが、半島からの使者や向こうに行った時の通訳がほとんどいません。

要するに上層部は日本と半島の三国は、ほとんど同種族なのです。

このことは、日本の支配者層の核に、半島や満州の回帰願望があるということです。

近代の半島大陸政策の遠因でもあります。
対ロシア・共産主義政策と同時に、日本の支配者層の失地回復願望があるということです。
皇室びいきだった太閤秀吉の外征にもこれがあります。

ただ、日本は過去記事で指摘したように、中空構造、仏教の空思想が基本システムです。

皇室の正体についても、やはり中空構造としておくのが基本です。
要するに、あえて由来を曖昧にしておくことで、状況によって使い分ける策を採用しているということです。

具体的に言えば、中国人相手には、「実は、呉の太白の子孫なのです」「秦の始皇帝時代の徐福一行の子孫なのです」と言い、半島や満州相手には、先程の騎馬民族説などで、キリスト教国家には、ユダヤ十支族ですなどと使い分けます。


皇室は、時代時代によって、カメレオンのように、時の権力者を渡り歩いてきましたが、こういう手練に長けています。

※今、今上陛下が憲法を守る平和主義者としているのは、ぶっちゃけて言えば、先の大戦の戦犯追求から逃れるためです。

そのため、皇室の正体についても、何が本当かというより何を本当にするか?という話になります。

その時々の外交相手によって使い分けるのです。
しかし、実質的には、さきほどの満州・半島経由が大枠において正解でしょう。
もちろん、満州から先の由来が中東である可能性もあります。
(つまり、日ユ同祖論など)

話を戻すと、他の国と違うところは、日本が。島国だったため、頻繁な北方ルートの侵略が無く、母系社会がその後も続いたところが特徴です。
何しろ支配者民族は。軍事組織ですが、男ばかりで絶対的な数が地元民と比べて少ないのです。

世界中の歴史と同じく、地元の母系の氏族は、何代も支配者民族に娘を提供しているため、数代も経てば、文化も、地元に染まり、同化していってしまうのです。

これは、大陸でも同様です。
意気揚々と中原を支配した、北方騎馬民族も、数代もすれば、馬にも乗れないくらいの体たらくになります。
絶えず、北方と戦争している中国でもそうですので、海に守られた日本では、その傾向がさらにひどくなります。

もちろん、時代が進むにつれ、さらに文化や人が入ってきてさらに国内で戦争があると、緩やかではありますが、この男系的なシステムは、全国に広まりました。
しかし、江戸時代のような近世ですら、倫理的な貞節観念は、武士階級くらいです。
大部分の人口の農民は、貞節など信じておらず乱交文化でした。

明治になると、今度は、西洋文明という北方騎馬民族とは、別のウルトラ男系、強盗集団文明が来襲します。
何しろ、世界中で強盗を繰り返している連中で、枢軸宗教のキリスト教という、男系宗教を奉じています。

その後の歴史は、もう我々が知っている近現代史になります。
現代は、丁度、皇室の男系・女系天皇の議論がありますが、歴史的に見れば、日本の古代以前は母系です。
しかし、日本国というのは、男系の渡来遊牧・騎馬民族の天孫族、つまり皇室が支配民族として、作った国です。

これをやめるとなると、もはや日本国では無くなります。
皇室というのは、元々、母系で地方氏族がバラバラになっていて、後世も封建制だった日本国の統合の象徴です。

さらに、女系天皇の目的は、外国資本による皇室財産や権力の分割です。
女系で、妻側の家系に皇室がシフトすることを何代も繰り返せば、皇室の権力財産を分割出来ます。
言うなれば、【終末のハーレム】でシミュレートした金持ちの再分配に似たようなものですが、問題は、これが民への再分配ではなくて、単なる外国資本への譲渡ということです。

GHQのように再分配をちゃんとやってくれるのならともかく、その可能性は低いと見ています。

基本、外資は収奪型の焼き畑農業が基本だからです。




【再び異端信仰論】




さて、一旦、脇においておきましたが、【処女信仰という異端】で、処女信仰における異端信仰の影を指摘しました。
西洋では、一神教の制覇によって、地母神信仰という多神教は、徹底的に潰されました。

しかし、世界が陰陽で成り立っている限り、男女の片方が世界を覆い尽くすことは、世界の消滅です。
(枢軸宗教の狙いはそれなのですが)

わかりやすく言えば、世界から女性が消滅して、男性だけになったらどうでしょうか?
普通に滅びます。
世界を消滅させたいと思っているガチな人間は少数派なのです。
例えば、出家して瞑想して悟りを開いて解脱したいという人は多くても、実際にやる人間は少ないのと同じです。

一神教の男根崇拝的教義は、かならず動脈不全を起こします。
抽象的な天界のロジックは、血が通ってないのです。

ここで言う、血は比喩ではなく文字通りの血です。
生物としての血が通ってなく、地に足が着いていないのです。

こうした傾向は、一神教だけではありません。
仏教でも迷妄に近い唯心論は、必ず逆の物質主義の教義がアンチテーゼとして勃興しました。
邪教として弾圧された、セックス教義の、真言立川流などがそれです。
まあ、実際に立川流は、邪教っぽいのですが、なぜこのような教義が出てきたかと言うと、まともな正の教義がヘンテコリンで、それに対抗するための、アンチテーゼだからです。
西洋では悪魔崇拝がそれに当たります。

資本主義が野放しで惨状が現出し、対抗のために極端な教義の共産主義が出てきたようなものです。


地母神多神教には、二つの側面があり、世界の陰陽の陰を代表するような、大地の恵みや自然への感謝。
さらに、もう一方には、母系社会や、女性原理や物質主義、性欲肯定などの面と、倫理を度外視した、淫乱邪悪な悪魔崇拝の面があります。
こうした二面性は、結局、同じものです。
同じ、世界の陰陽の、男性原理と女性原理。

その女性原理という陰を、さらに、陰陽に分割した面です。

表の男性原理の陽(天界、反自然、イデアの世界、死後の世界、論理、戒律、反セックス)のアンチテーゼには、上記の陰の二つの面が全部入ります。
陽だけの枢軸宗教だけでは、人間は生きていけないのです。

出家者は少数であり、大部分の大衆は在家として、日々の糧を得るために労働しなければいけません。
その時に役に立つのは、キリスト教ではなくて、自然の恵みをくれる女神なのです。
西洋で、一神教の影に常に女性原理の象徴(マリア信仰や異端や悪魔崇拝)があるのは、そのためです。

天之御中主神は、古事記で一番最初に現れる神道の神でトップに偉い神様です。
しかし、大衆は、天之御中主神を拝まずに、お金をくれる稲荷神の狐を拝みます。
(厳密には狐は稲荷の眷属であって、稲荷神は狐では無いのですが)
そういう物なのです。


長々と書いてきましたが、とりあえず、貞節条項は、こんなところで、次の功過格表の項目に行きましょう。


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