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前回のまとめ
因果応報という、バリバリの差別思想を、無理やり擁護するための弁仏論を張る豊河。
とりあえず、
①業の不可知性
②業の窃盗自由
③業の空性
④業の無効論
の、4つの反論を「無理くり」捻り出す豊河。
※詭弁レベルで無理やりやってます。
3つ目の、
③業の空性
です。
そもそも、ダラダラと書いてきた、
【弁仏論】因果応報論の一大ネックである差別肯定思想について
は、豊河自身も忘れていますが、なんでこんなのをダラダラと書いているかと言うと、
因果応報論が、ろくでもない差別思想を産むからです。
【弁仏論】因果応報論の一大ネックである差別肯定思想について
そもそもの、始まりは↑の記事ですが、つまり、因果応報は、
原因があって結果が有るという因果論から、
善をすれば幸運があり、
悪をすれば不幸がある。
というロジックで成り立っているため、
社会弱者は、過去(前世)で悪業を為した自業自得であり、助ける必要はない。
逆に、金持ちや成功者は、過去(前世)で善業をしてきたから当然である。
という考えに陥りやすいのです。
そのため、現世の搾取や悪平等が、平然と是正される。
これが極まった段階が、インドのカースト制度です。
インド人は、骨の髄まで因果応報論に支配されているため、福祉がほぼゼロです。
下手にカースト制度から助け出そうとすると、逆に怒られる始末。
「今、俺が苦しんでいるのは前世の業のせいであり、苦しむことでカルマが浄化されるのだ」
という、発想です。
これに反論するために、今までダラダラと書いてきたわけです。
本来、インド人なんてどうでもいいのですが(ヘイトスピーチ)、我々は、陰徳という因果応報概念を元に、運命改善を図っているので、他人事ではないのです。
で、
①業の不可知性
②業の窃盗自由
③業の空性
④業の無効論
と①②まで見てきましたが、結構グダグダ、言ってきたので、③④も結構被ってしまい、あまり言うことがありません。
そのため、こいつらは、あっさりと終わると思います(たぶん)。
というか、③と④は基本的に同じこと言っているので、さらにまとめて短縮されると思います。
で、ここまでダラダラ書いてきましたが、
空性で色々、考えてみましたが、どうもうまくいかない。
そもそも、空性は、時間も空間も無いという変な境地の認識です。
初めから、空性は全てを否定する概念なので、因果関係そのものも否定出来るのですが、しかし、同時に倫理や道徳も相対化出来てしまうという欠点があります。
それどころか、空性はその性質上、真逆の観念、つまり、全てを肯定してしまう特性もあります。
因果応報と同じく、現世の秩序もそのままで肯定してしまう傾向があり、やっぱり差別もそのままで肯定してしまう危険性があるのです。
早い話が、因果応報も空性も、どっちもどっちであり、たしかに、業の差別的な設定は消せるのですが、通常の倫理まで消すことが出来ます。
何でもかんでも、森羅万象を仏陀切りに、否定してしまえるのです。
このため、使いづらいのですが、まあ、なんとか、やってみましょう。
というわけで次回に続きます。
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